【WBC】キューバ戦は山田に始まり、山田で終わる。アメリカ行きに王手
「あ~、マジ一本でてよかった」
公式記者会見の後、選手が引き上げる通路で山田哲人は旧知の記者に歩み寄り表情を崩した。
一週間前に行われた1次リーグ初戦。同じくキューバ戦でホームラン性の当たりを、スタンドの少年がキャッチ。“幻のホームラン”となり物議を呼んだ。落ち込んでいたと言われた、渦中の野球少年と思われる男の子に向け、山田は新聞を通しコメントした。「またグラブを持って応援にきてほしい。これも何かの縁。将来プロ野球選手になって、一緒に『あんなことがあったね』と懐かしい話ができるように頑張ってほしい。僕も完璧なホームランを打てるように頑張ります」
しかし、それ以降当たりは止まった。「自分のスイングができず、ここ4試合納得いっていなかった」と本人が言うとおり、山田らしい火の出るような当たりは鳴りを潜めた。前日は休養日に宛て気分転換。1か月ぶりの散髪をし「9時間くらいは寝ました」と少しはにかんだ。
侍ジャパンは14日、2次リーグの第2戦でキューバと再戦。8−5で逆転勝ちを収め、15日のイスラエル戦勝利か4点差以内の負けでアメリカ・ロサンゼルスで行われる準決勝へ王手をかけた。
口火を切ったのはこの男だった。前試合まで打率.176、1次リーグの初戦キューバ戦、オーストラリア戦では1番を努めたものの、死闘を演じたオランダ戦は7番に降格していたが、この日は、窮地のキューバの出鼻をくじく先頭打者ホームラン、8回裏には相手の戦意を完全に削ぐ2ランホームランを放ち、この日は3安打、4得点と大暴れした。
“幻のホームラン”事件が影響!?
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