「そだねー」だけじゃない! 北海道女子が教える“かわいい北海道弁”講座
2月25日に閉会式が行われた平昌オリンピック。日本は13枚のメダルを獲得するという快挙を成し遂げた。
カーリング女子は、準決勝で韓国に敗北するも、3位決定戦ではイギリスに勝利し、銅メダルを獲得。熱い試合を見せてくれた。そのカーリング女子でいま話題になっているのが、選手たちが頻繁に口にしていた「そだねー」という北海道弁だ。試合中やおやつタイム(通称“もぐもぐタイム”)などに「そだねー」を連呼する彼女たちは“そだねージャパン”とネーミングされるほど。SNSやニュースでは、この「そだねー」がかわいいという意見や、「これは流行語になるのでは」としばしば言われている。
「そだねー」の独特なイントネーションはかわいらしく聞こえるが、果たしてこの「そだねー」以外にもかわいく聞こえる北海道弁はどのぐらいあるのだろうか?
今回は、北海道出身、現在は東京に住む吉村かなえさん(仮名・20代前半)にかわいく聞こえる北海道弁を教えてもらった。そもそも、かわいいと評判の「そだねー」とは、北海道全域で使われている言葉なのか? あるいはカーリング女子メンバー特有の訛りなのか? 吉村さんにたずねてみたところ……。
「『そだねー』は『そうだね』が訛っただけの言葉で、カーリングの選手たちが使うような言い方をする人とそうでない人の割合は半々くらいです。また、身内や目上の方に使うことはあまりありません。『そだねー』は友人間で使うことが多い印象です」
では、身内や目上の人にはどのような言葉を使用するのか?
「身内や目上の人には、『そだねー』ではなく、その代わりに『だっけさ』という言葉を使うことが多いですね」
また、カーリング女子メンバーたちは「そだねー」の他に、「押ささる」という言葉もよく使用していた。
「『押ささる』は、自分自身が意図していないのに、何か押してしまったとき……たとえば、間違えてボタンを押してしまったときなどに『ボタンが押ささった』っていう感じで使います」
この「押ささる」も、「そだねー」ほどではないが、かわいいと言われている北海道弁。これもまたイントネーションが独特で、やはりかわいい。では早速、カーリング女子で話題になった単語以外のかわいい北海道弁を紹介していこう。
吉村さんは、かわいいと思う北海道弁として、「かい」と「だい」を挙げる。
「『かい』は、しょっちゅう使う言葉で、これも『そだねー』のように友人間で使うことが多いです。『かい』は、『大丈夫かい』といったように、標準語で言うところの『大丈夫?』の『?』を表します。この方言は、思いやりを表す場面で使うことが多く、『体調大丈夫かい』、『元気かい』といったように使いますね」
一方で、「だい」の方は「かい」と同じく、語尾の「?」に相当する言葉であり、「調子どうだい」といったニュアンスで使うと彼女は話す。しかし、この「だい」は道南出身の吉村さんの周りではあまり使われていなかったらしい。だが、それは道南の話であり、「だい」を頻繁に使っている地域も存在するのかもしれない。
「『しゃっこい』は雪とか冷たい物を触ったときに使う言葉です。私は東京に出てきて結構長いのですが、この『しゃっこい』は日常生活でついつい使ってしまう一番抜けにくい方言です。あと、『しゃっこい』に似ているのですが、『しばれる』という言葉もあって、『外が凍えるように寒い』ときなどに『しばれるわ~』って感じで体感温度を表現します」
吉村さんが口にする、「しばれるわ~」という北海道弁は、「そだねー」同様、語尾が伸びており、とてもかわいらしく聞こえた。寒い日の続く今日このごろ。北海道の町を歩けば、この「しばれる」を頻繁に聞くことができるだろう。
「そだねー」だけじゃない! かわいい北海道弁講座
かい・だい=?
しゃっこい・しばれる=寒い
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