更新日:2018年09月19日 18:22
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「夏バテで倒れて死にかけた」 エアコン、睡眠…5つの危険サイン

 心身ともに不調が表れる夏バテ。涼しくなるまでの辛抱……と我慢してしまいがちだが、放置したがため、命に関わる大病を患うこともある。そんな“キラー夏バテ”のメカニズムとは!? 猛暑

夏バテで自律神経に異常が発生。脳卒中や心筋梗塞の危険が増大

 連日猛暑が続いている今夏。すでにすっかり夏バテ気味という人も多いのではないだろうか? そんな夏バテも毎年のこととなれば「涼しくなれば大丈夫」と気楽に構えがちだが、たかが夏バテと侮ることなかれ。実際に熱中症と夏バテの合わせ技で倒れてしまい、死にかけたという報告もある。休日のバイクツーリングが趣味だという生方大輔さん(仮名・42歳・映像制作)の例を見てみよう。 「友人と軽く酒を飲んでいたら、店を出た途端に倒れてしまったんです。声をかけられても、返事することすらできませんでした。救急車を呼んでもらい、精密検査をすると、結果は軽度の脳卒中。普段は内勤なのでほとんど日光に当たらないのですが、その日は昼間バイクに乗っていたんです。いつの間にかダメージが蓄積していて、そこに酒が加わって倒れました」  営業の外回りなど、長時間日に当たることが多いサラリーマンにとっては他人事ではない話だ。軽い疲れだからと放置しておくと、手遅れにもなりかねない。  東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身氏は、「夏バテを放っておくと、心筋梗塞や脳卒中、突然死などのリスクを高めることになりかねません」と説明する。そのメカニズムは次のとおりだ。 「夏バテは医学的に定義づけされているものではありませんが、一般的には夏場に疲労が蓄積した状態。暑さ、寒暖差、紫外線が原因で自律神経が正常に働かなくなる状態が夏バテです」

自律神経の機能低下が夏バテを引き起こす

 自律神経は体温や血圧のコントロールから心肺機能、消化機能まで体のあらゆる働きを司るいわば司令塔。夏になるとその自律神経が働きすぎて疲れてしまい、体の怠さ・食欲の減退などの夏バテ症状が出るというわけだ。 「現代社会は寒いぐらいにエアコンの効いた室内と、35℃以上の屋外を盛んに出入りするなど、自然界では考えられない状態が多く、人の体はこうした状況に対応するようにできていない。過酷な状況に自律神経が疲れてしまうんです」  自律神経の機能低下はヤル気の減退も引き起こすが、これも実は危険な徴候なんだとか。
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飽きは疲れのファーストサイン
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