山根明・ボクシング連盟前会長が騒動を振り返る「わし、泣いてもうたわ」
韓国人クラブが軒を連ねる大阪市生野区の今里新地に、山根明氏の妻・智巳さんがママを務める「オアシス」は立っている。昨年夏、日本ボクシング連盟の“終身会長”だった山根氏には、あらゆる疑惑が浮上。大バッシングに遭った男・山根にとって、この店で妻と過ごすのが、唯一、心休らぐ時間だった。ボクシング界を離れた山根氏は、今何を思うのか、妻同伴でのインタビュー取材を敢行した。
――年末年始はテレビに出ずっぱりでしたね。
山根:大晦日の13時から、元旦の午前3時まで14時間も生放送に出演した時は、さすがに疲れたわ。しかし、日本ボクシング連盟の会長だった1年前からしたら、考えられへん正月やった。町を歩けば「ドッキリ番組に出てた人や!」と、小学生が集まってくる。女子高生にもサインをせがまれて、「なんでわしのサインが欲しいんや」と尋ねると、「会長は正直な人やから」って。わし、つい車の中で泣いてもうたわ。
――大晦日に行われた格闘技イベント「RIZIN」のフロイド・メイウェザー対那須川天心の試合もご覧になっていないんですね。
山根:メイウェザーは無敗で5階級制覇したボクシング界のレジェンドやから、会長時代だったら録画して観たはずやけど、現在はボクシングの「ボ」の字も興味がない。会長を辞任して、東京オリンピックを目指すという大きなプレッシャーから解放された。忙しいけど、今は幸せに過ごしている。そういえば、元日に赤井から連絡があって、久しぶりにドリンク(※注1)した。
※注1……友人らと酒を飲む行為を、「ドリンクする」と山根氏は表現する。アメフト問題で揺れた日大の田中英寿理事長との交際も山根氏は取りざたされたが、曰く、「ドリンクしたことはない」
――元ボクサーでタレントの赤井英和さんですか。
山根:そうや。わしは彼がやんちゃしておった16歳ぐらいから知ってるんや。あんな騒動があっても、わしを信じ、慕ってくれる人間はたくさんおる。なんでかわかるか? それだけわしが愛情を注いだからや。
――しかし、会長時代に、海外遠征や強化合宿に関する経費で、領収書のない2400万円の使途不明金が見つかったという新たな疑惑も持ち上がっています。
山根:わしに関する疑惑は、第三者委員会の弁護士がすべて調べ上げた結果、助成金不正分配の1件しか認められていない。使途不明金なんて、海賊(※注2)連中がいちゃもんつけているだけや。悪いことする人間は、尻尾を掴ませないように頭働かせるやろ? わしにそんな頭はない。名誉毀損で訴えるにも、カネが必要や。あいつらな、わしがカネのないことをわかってんねん。訴えてくる心配がないから、今も攻撃してくるんや。
※注2……「日本ボクシングを再興する会」の関係者を山根氏は「海賊」と呼ぶ。同会は山根氏の助成金の不正分配や地方組織への過剰な接待要求、“奈良判定”と呼ばれた試合結果への介入など、12項目にわたる疑惑を告発した。
女子高生に「正直な人」って。わし、泣いてもうたわ
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