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老親の家、相続できると思っていたら…今すぐ確認しておくべきこと

 必死に働いて築いた親世代の資産。総務省データによれば70歳以上の人の平均貯蓄額は2249万円に上り、その多くはいずれ子供や孫に相続されることになるだろう。しかし、何もせずにいると、親の資産は失うリスクを伴う。老親のお金を守るのは子供の役目。今こそ親の資産を守る方法を学ぶべし!
足場

※写真はイメージです

<不動産>名義や土地の範囲をハッキリさせておく

 不動産は放っておくと価値が下がり続け、売却や活用が難しくなる。不動産コンサルタントの大澤健司氏は、注意を呼びかける。 「例えば、いざ売却しようとしても、資産価値が減っていては、買い手を探すのもひと苦労です。不動産は住み続ければ傷んでいきますし、空き家の期間が長くなればより価値も下がり、固定資産税や修繕費を払わなければいけない。事前に準備しておくべきです」  最初に確認しておくべきなのは、不動産の名義だ。 「祖父の代から名義がそのままになっていたり、実は親戚との共有名義になっていることもあります。親に確認して、名義変更をしてもらうこと。土地も同じで、隣家との境界が曖昧なこともあります。そうすると売買もできない。境界標があるか確認し、なければ専門家に測量してもらいましょう」  複数人で共有していると、何をするにも全員の同意が必要となる。不動産は誰のものなのか、ハッキリ決めておくことが大事だ。 「家賃収入のある不動産も同じで、とにかく共有にしないことが鉄則です。収入や支出で意見が合わず揉めることも多々あります。7月1日からは改正相続法が施行され、夫婦間での家・土地の遺産分配も変わる。相続税を考慮し、誰が相続するか決めて、遺言書を作成してもらうことも重要です」  売却を視野に入れながら住む場合も、資産価値を保つためには子供のサポートが必要だ。
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不必要なものは処分しておく
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