スクラムって意味あるの? ラグビー初心者がスコットランド戦を10倍楽しく観戦するコツ
アイルランド戦での歴史的勝利を含め、予選グループ3連勝と破竹の勢いで勝ち進むラグビー日本代表。初のベスト8進出をかけたスコットランド戦を目前に控え、家族や友人たちとテレビ観戦する予定の人も多いだろう。
しかし、今回のワールドカップで初めてラグビーを観始めたという人からは「ルールが難しすぎる」「何をしているかわからない」という声が上がっているのも事実。初心者でなくとも、長年観戦をしている人間や現役の選手ですら、その都度起こったプレーやファウルの内容を正確に把握するのは難しいほどだ。
そこで今回、初心者がラグビー観戦で疑問に思う&見ていてモヤモヤしがちなポイントについて広く意見を集めてみたので、それぞれ解説していきつつ、ゲームの理解力を高めるコツをお伝えしていこう。
まず大前提として、ラグビーは「プレー開始/再開→反則で中断」までが1セットとなっているゲーム、と理解しておくとモヤモヤが減るだろう。自陣近くで徹底して防戦するのも、ボールを直接奪うのではなく、相手に強いプレッシャーを与え続けて、ミスを誘発すると考えるのが自然だ。ラグビーには多くのファウルが存在しプレーが中断されるが、実はラグビーというゲームを理解するために覚えるべきファウルは以下の3つである。
・ノックオン(ボールを前に落としてしまう)
・スローフォワード(ボールを前に投げてしまう)
・オフサイド(ボールよりも前にいる選手がプレーに参加する)
上の2つは頻出するミスプレーで、テレビで観ていても「あ、反則だ」とわかりやすい。多くのラグビー観戦ガイドでも「まずはこの2つを覚えよう」としているが、3つ目の「オフサイド」も合わせて覚えるとゲームの理解度はグッと進む。
「オフサイド」は一言でいえば「待ち伏せ」の禁止。これを認めると、数人のプレイヤーを前に走らせ、そこを目掛けてボールを蹴っていけばいいということになる。
ラグビーの本質は、例えるなら「高層ビルの建設工事」だ。最下層(自陣ゴールライン)から最高層(ゴールライン)まで15人のフィールドプレイヤーが一丸となって、1つのボールを足場を組みながら押し上げていくーーというのがゲームの本質で、上から引き上げることは許されていない。下層~中層付近では、クレーン(タッチキック)を使って大きく持ち上げることができるが、そこから先は人力で運ぶのが基本。
ドンキーコングよろしく、上からタルを落として妨害してくる敵に対して、盾(フォワード)で妨害を防ぎながら足場を高めていき、隙を見つけてバックスがハシゴをかけて(ボールを持って突破/キックしたボールを追いかける)スルスルッと上っていくという視点を持てば、なぜ、フォワードに体格のいいプレイヤーが揃うのかがイメージできるかと思う。
疑問1 すぐにプレーが止まるのはなぜ?
この特集の前回記事
ハッシュタグ