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騒音の苦情を訴えたら度を越した嫌がらせ。犯人は…子供?

―[困った隣人]―
 コロナの感染が再び拡大に転じ、今年の夏は旅行や帰省を控えて自宅で過ごそうと決めた人も多いだろう。だが、そうした中で増えているのがご近所の騒音トラブル。  警視庁によると、外出を自粛する人が多かった今年3~4月、管内での騒音に関する110番通報が急増。昨年の同じ時期に比べて約3割も増えていることがわかった。

テレワークなのに騒音で仕事に集中できない

子供

写真はイメージです(以下同じ)

 アプリやゲームなどを制作する会社で働く村岡正和さん(仮名・40歳)は、5年ほど前から世田谷区内の自宅賃貸マンションでテレワークとして勤務。「コロナ禍の影響だと思いますが、学校が休校になっていた3~5月は平日の昼間から子供が飛び跳ねる物音、騒いだりする大声が隣や上の部屋からよく聞こえていました」と話す。  ただし、親が注意しているらしくすぐに静かになるとか。普段から顔を合わせれば挨拶する関係で、向こうも「子供が騒いですみません……」と申し訳なさそうにしてきたそうが、彼にとってはこの程度ならまだ許容できる範囲だ。 「一昨年まで上の部屋に住んでいた方に比べれば、全然おとなしいものですよ。このときは騒音が長時間にわたって続き、耳栓をして作業していてもジャンプでもしているのかドンッっていう振動は防ぎようがないんです。あれは本当にストレスでしたし、イライラしすぎて仕事を中断したことは数えきれないほどあります」  それでも直接相手に苦情を申し入れるのは怖かったため、不動産会社を通して伝えてもらうことに。ところが、騒音はそれ以降も一向に止む気配はなかったそうだ。 「住んでいたのは、少し派手な感じの30歳前後の母親と小学校低学年くらいの息子さんの2人。母親は水商売の仕事をしていたようで夕方に家を出て、帰宅はいつも深夜2時や3時。恐らく、家にはその子1人で誰も注意する人間がいなかったのでしょう。だからといって夜遅くに大声で喚いて、床をドンドンやられてはたまったもんじゃないですよ」

苦情を言ったのがバレたのか、嫌がらせが……

インターホン 不動産会社には何度も苦情を訴えるも「先方にはちゃんと伝えているのですが……」と口にするだけで改善の兆しすら見られなかった。しかも、今度は騒音に加えて、ピンポンダッシュやドアを叩かれるといった新たな被害に見舞われるようになる。 「ドアには小さな足跡がついていました。ウチは古くても一応オートロック完備なので住民以外の子供の仕業とは考えにくい。ほぼ間違いなく上の子供の仕業だと思いました。不動産屋は苦情が誰からのものなのかは伏せていたそうですが、向こうはウチからの苦情だとわかっていたのかもしれません。それで母親が子供を叱り、怒られた子供が逆恨みしたのでしょう」  しかし、ここまで来ると単なる騒音トラブルでは済まされない。不動産屋が頼りにならないと判断した村岡さんは、近くに住んでいた大家さんを訪ねて直談判することに。年配の男性だったが親身に話を聞いてくれ、直接苦情を伝えてくれたそうだが騒音や嫌がらせが収まることはなかった。
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退去命令で出て行ったが…
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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