安全なマスクをどう選ぶ? メガネがくもる、デザイン重視…の危険性
ユニクロやミズノ、青山商事など、様々な企業からマスク製造への参入が相次いでいる。一方、政府は7月末に8000万枚の“アベノマスク”追加配布を発表したが、「必要ない」などの声が噴出して断念した。
深刻な「マスク不足」に悩まされていた時期もあったが、今は豊富な数と種類のマスクが店頭に並ぶようになった。いったい私たちは、何を基準に着用するマスクを選べばいいのだろうか。
「otonadekodomo」という子供服ブランドを展開する傍ら、「otonadekodomoマスク」を今年4月に販売し、100万店舗が登録する巨大通販サイトBASEで総合ランキング1位を獲得した株式会社オーチ代表の赤尾翼氏に話を聞いた。
――そもそも、どうしてマスクを製造しようと考えたのでしょうか。
赤尾翼氏(以下、赤尾):私は子供がいて、子供用マスクの質に不安を感じたのがきっかけでした。
キャラクターものとか、子供が気にいることを重視して安全性を考慮していないマスクが多くて、子供が安心して外出できるマスクを作りたいと思ったんです。
アパレルをやっている関係で中国の医療用マスク製造工場と繋がりがあり、1月ごろから製造販売の準備を始めました。徐々に主製品の子供服が売れなくなってきたので、いいタイミングだったと思います。
私がマスクのデザイン変更を求めると「ウィルスのカット率が低くなるぞ」と言われたりして。工場とオンラインで何度もやりとりを重ねて試行錯誤するうちに、自然とマスクに詳しくなっていきましたね。
――安全性の高いマスクとはどんなマスクでしょうか。
赤尾:マスクを作っていくうちにわかったのは、どの企業も生地に関してはウィルスを通さないようにこだわって作っているということ。水着素材やエアリズムなど、企業がマスクを販売するときにPRするのは生地ですよね。
なので、安全性という点で考えるとあまりマスクの生地の質に不安を感じる必要はないという学びがありました。
私がマスクを選ぶ際に一番重要だと思うのは、自分の肌とマスクの間に隙間ができていないかという点です。いくら生地の良いマスクをしていても、隙間ができてしまっては空気感染や飛沫感染を防ぐことはできません。
N95(医療用として国から認可が下りているマスク)を長時間つけた人の顔は、肌とマスクの境界線が圧迫されて赤くなります。それくらい、マスクと肌との隙間が危険だということです。
「マスクをしているとメガネが曇る」というような人は自分のマスクを見直したほうがいいと思います。立体的で肌との隙間ができないマスクを着用してほしいですね。
あと、繰り返し使うマスクであれば洗い方も重要です。ウチのマスクのように防水であれば比較的簡単にウィルスが洗い流せますが、そうでない場合は各メーカーのサイトや記載を見て洗い方を把握したほうがいいでしょうね。
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