仕事

職場崩壊を招いた上司の気分屋ぶり。部下は全員“異動願い”を提出

「親ガチャ」という言葉がネット上で流行している。子どもは親を選べず、ガチャガチャ(カプセルトイ自動販売機)のように運要素が強い——。たいていは親のせいで人生が困難に陥っているという文脈で使われるが、そこから派生して「上司ガチャ」まで登場。  今回は、アパレル業界で上司に恵まれなかった部下たちの「上司ガチャ失敗談」をお届けする。

社員全員が異動願いを提出

アパレル

※写真はイメージです(以下同)

 アパレルショップで働く斎藤茜さん(仮名・20代)は、異動してきたばかりの“気分屋”上司(店長)に振り回されたと話す。  もともと店舗にいた先輩社員Aさんと上司は意見が食い違うことも多々。職場には険悪なムードが漂っていた。Aさんは家庭の都合から時短勤務。夫の出張も多く、育児休暇から復帰したばかりの頃は、土日も休みをとっていた。また、子どもの体調や行事などを理由に有給をとることもしばしばだった。 「私たちは、Aさんにはお子様がいらっしゃるので仕事と家庭を両立させるためには仕方がないことだと思っていました。人事の方とも相談をされていたので、気にかけていましたが……」  しかし上司はそれを許さなかった。

「仕事と家庭の両立」に無茶な要求

 勤務はシフト制で休みについても希望を出すが、Aさんに対しては「公休をすべて日にち指定するのはやめてほしい」「勤務時間をのばしてほしい」などと無茶を言うようになったのだ。  忙しい店舗ではなく、他のメンバーでまわせていたので、斎藤さんは「なぜそこまで言う必要があるのか」理解できなかったという。これは“嫌がらせ”以外のなにものでもないと……。  上司とAさん、そして斎藤さんの3人でシフトに入っているときは、2人が店内で言い争うこともあった。上司が異動してきて3か月ほどが過ぎた頃、Aさんは退職してしまったそうだ。
次のページ
上司の顔色をうかがう日々
1
2
3
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

記事一覧へ
おすすめ記事
ハッシュタグ