交流戦の貯金を上位相手に引き分けで凌いだオリックスの戦い
今年のルール「延長なし」で、どんな影響が出たかを振り返るパ・リーグ編。セ・リーグ同様大激戦だったが、最後にオリックスが抜け出してリーグ優勝を果たした。しかし、貯金15で追えたオリックスの半分近い7が、交流戦でのものなのだ……
オリックスは今年交流戦で12勝5敗1分けで交流戦優勝を果たしている。パ・リーグ2位だったロッテは交流戦8位で8勝9敗1分け。つまり同一リーグでの成績だけならばパ・リーグではロッテがリーグ優勝していたことになる。
だが、それだけではない。オリックスが守ったのはパ・リーグ内で上位と完璧に五分で凌いだことにある。オリックスの対パ・リーグ各球団別勝敗を見てほしい。
対ロッテ 10勝10敗5分
対楽天 10勝10敗5分
対ソフトバンク 13勝11敗1分
対日本ハム 10勝11敗4分
対西武 15勝8敗2分
見事にくっきりとした傾向が出たのではないだろうか。上位2球団には五分といっていい成績で貯金も借金もなく、さらにこの2球団と引き分けがそれぞれ5回もある。
逆に下位の西武から貯金を7つ奪い、引き分けも2つしかない。ついでに日本ハムには借金1だが引き分け4でほぼ五分、ソフトバンクは2つ貯金で引き分けは1しかない。
こうしてみると、オリックスは交流戦で得られた7つの貯金を上位球団相手には一切崩さず、下位から貯金8を奪い取ってトータルで凌ぐ戦いをしていた、ということになる。
もし延長があれば決着がついた試合が増え、結果は大きく違っていたかもしれないところだが、9回までというルールを意識し、強い球団には凌ぐ野球、弱い球団から徹底して勝ちに行くを実践できていた、といえるのではないだろうか。
では逆に、優勝争いをしていたロッテと楽天を見てみよう。
オリックスの極端な引き分け構成
下位チームからの貯金で凌ぐ
1
2
公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
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