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3分でスマホを査定・買取するAIの実力。思わぬ買取金額に記者もビックリ

中古スマホ市場が活況

わずか3分でスマホの査定ができるEPBOXは中古スマホ市場を盛り上げる強い味方になるか

 先日、ファミリーマートで中古スマホを1000円で買い取るサービスが利用者殺到によって即終了となったニュースがあった。その背景にはスマホの中古市場の拡大がある。  日本でのスマホ普及が老若男女問わず広まっただけではなく、広まった期間も長くなり、「買い替え」を経験したことがない人のほうが少なくなった。加えて、仕事用とプライベート用、ゲーム用にと複数台持ちをする人も珍しくなくなってきた。Simフリーの普及もあるが、最新スマホは高いため、中古や型落ちで充分という人が増えたことを考えると、その理由も納得といったところだろう。  中古スマホの市場はここ3年で広まりはじめ、今年はさらに加速する見込みだ。情報通信関連市場の調査などを手掛けるMM総研(東京都港区)によれば、2021年は204万台と、初の200万台突破となる見込みだという。  ところで新品スマホであれ中古スマホであれ、買う時には店やネットで「値段」が当然表示されており、比較検討は簡単だ。しかし、今持っているスマホを売るとなるとそうはいかない。「買取参考価格」として金額は明示されていても、画面の状態や電池の残容量など、正確に買取価格を出すために、査定をすることがどうしても必要である。  未使用スマホであったとしても、また、日本の場合はキャリアの携帯会社に残された「残債」といった概念があるため、ただ本体だけを見て買い取ってもらうことは難しいのである。

すでに中国で爆発的に普及。3分で買取完了の無人BOX機

 しかし、そんな査定をスムーズに行うシステムがすでに中国で普及している。「EPBOX」と呼ばれるATMよりも小さい高さ152cmの自販機のような機械は、現在中国全土で5500台が設置され「3分で査定」「即買取」を実現しているのだ。  手順は簡単だ。画面の指示に従ってスマホをボックスから出ているケーブルで接続し、WiFiなどの設定を済ませた後、ボックスの扉内にスマホを置いて待つだけだ。ボックス内ではスマホの画面・外観をカメラで、WiFiからスマホの中の状態をAIがチェックして、3分でスマホの査定詳細とリアルタイムの査定相場を反映した「確定」の買取金額が表示される。  そして中国での場合、ここで買取承諾ならばOKを押せば、WeChat Payやアリペイの端末を当てるだけでそこに買取金額が入金され、スマホはそのままEPBOXに回収され、買取が終わってしまうのである。ちなみに、買取前にスマホのデータを消去しておくことが画面上でも推奨されるが、買取後はもちろんデータ消去や初期化の処理はおこなうとのこと。
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AI査定の魅力は速さだけではない
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公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright

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