中島健人は「絶対にレディファーストだった」松本穂香が語る『桜のような僕の恋人』撮影秘話
Netflixで配信がスタートした『桜のような僕の恋人』で、通常の何十倍ものスピードで老化していく病に冒された女性・美咲という難役を松本穂香が演じている。
――オファーを受けたときの気持ちは?
松本穂香(以下、松本):こうしたラブストーリーを演じるのが初めてだったので、最初にお話を聞いたときは、正直「私でいいのかな」という気持ちがありました。
でもお話をいただいたからには頑張ろうと。撮影では、前半のシーンは若々しい姿、後半は老いてしまった姿が多かったので、前半での晴人くんとの時間をどれだけ大切にできるか、どれだけ思い出を残せるかを、私も中島さんも意識していたと思います。
――晴人を演じた中島さんはどんな方でしたか?
松本:初めてお会いしたのは、桜に囲まれ寄り添っているビジュアル撮影のときでした。「最近は何をされてるんですか?」とか、積極的にいろいろと話しかけてくださって、“聞き上手でコミュニケーション能力が高い方”という印象でしたね。
好奇心旺盛だし、人に興味があるんだろうなと感じました。撮影中はキラキラを封印していたとコメントされてますけど、私から見たら全然キラキラしてて、普段とは違うキラキラを放ってました。
それから撮影の合間には、椅子を引いてくれたり、ドアを開けてくれたり、絶対にレディファーストでした。でも、「本当に優しいですね」と言ったら、本人はキョトンとしていて。染みついているんだろうなと思いました。
――前半の撮影を大切にしたとのことですが、ふたりのデートシーンがとても可愛らしかったです。松本さん自身は、どんなデートをしてみたいですか?
松本:水族館とかに行きたいです。ひとりで行ったりはするんですけど、水族館って、カップルだらけで。「あぁ、楽しそうだなぁ」といつも見ているので、私もいつか仲間に入りたいなぁと思っています。
――深川栄洋監督は“ささやき演出”をされると聞きました。どんな感じなのでしょう。
松本:本編ではカットになっているのですが、印象に残っているのは、晴人くんとの最後の公園デートの帰り道シーンを撮影したときです。「あなたは一匹オオカミで、これから自分の森に帰って、どんどん心を閉ざしていきます。もう彼と会うこともなく」みたいに囁かれて、わんわん泣きました。「ここでこう動いて欲しい」とはっきり指示のある監督さんもいますが、深川監督は、監督のなかにおそらくこうして欲しいというのはありつつ、そのためには演者にどういう感情になってもらいたいか導いてくれる、寄り添ってくれる監督だと感じました。
美容師の仕事にまっすぐ向き合って生きる美咲と、彼女に出会い恋に落ちたことで、諦めかけていた夢に再び向き合い始める晴人(中島健人)のラブストーリーを描く本作。
「こうしたラブストーリーを演じるのは初めてだった」という松本に、美咲を通じて感じたことや、2月に25歳を迎えて変化したという現在の心境などを聞いた。
中島健人は「絶対にレディファーストだった」
監督の「ささやき演出」でわんわん泣いた
ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi
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