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ダサすぎてヤンキーに絡まれる髪型のブラック校則「地元では通称“オカッパ中”でした」

 ツーブロックやポニーテールの禁止など、「ブラック校則」が取り沙汰される昨今。ブラック校則とは、一般的に考えれば不自然な校則や、明らかに行き過ぎた学校独自のルールなどを指す。
女子高生

※写真はイメージです。以下同(Photo by Adobe Stock)

 今回は、髪型についてのブラック校則に悩まされ、青春時代にオシャレを楽しめなかったという2人のエピソードを紹介する。

通称「オカッパ中」と呼ばれていた

 今村智子さん(仮名・50代)によれば、80年代初頭の中学校の服装・髪型に関する校則は、だいたい一律で女子は「オカッパ」か「三つ編み」だったという。今村さんが通っていた中学は、特に厳しくて地域では有名。そして通称「オカッパ中」と呼ばれていたそうだ。 「男子はスポーツ刈り不可の丸坊主で、長さの基準が『先生の手を頭に乗せ、髪を指で挟んだときに指の間から毛が出たらアウト』でした。なので、たいていの男子は指で摘まめないくらいの短い青々とした坊主頭でした」  男子は、五厘刈り(約1.5㎜)を2週間に1回ぐらいの割合で刈りに行っていたと話す。女子はというと、「オカッパ頭」について異常に細かい指定があった。 ・前髪は眉毛が見える長さ ・前髪とサイドの髪の境目は直角でないといけない ・断カット(現在でいうレイヤー)禁止 ・サイドを「流して」はいけない ・後ろ髪は襟足がセーラー服の襟についてはいけない ・髪の色を変えてはいけない

クルクルドライヤーで工夫する日々

「クラスの風紀委員と担任の先生が頭髪検査を毎週行うのですが、それが恐怖の時間でした。前髪からサイドの角度は三角定規で計られ、ちょっとでもカールしていたらNGです」  女子のほとんどが前髪をクルクルドライヤーで巻き、実際の長さよりも短く見えるように工夫をしていたという。それでも……。 「ある時から、先生がボールペンで前髪を押さえてチェックするようになり、合格するためには眉の3cmほど上の位置で切り揃えるしかありませんでした」
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2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

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