インパルス堤下「魔の6月14日」は存在するのか。真剣に占ってもらった
2022年6月14日、お笑いコンビインパルスの堤下敦さんが、都内で2度の物損事故を起こした。堤下さんといえば2017年にも電柱にぶつかる事故を起こしているが、実はこれも同じ6月14日。オカルト的なものを信じない人でも、何かの因果を感じてしまうのは必然だ。そこで、様々な占いに精通する占い師の章月綾乃氏に話を聞いた。
まず、堤下さんの2度の事故が6月14日であるという符合については、どのように占いの結果が出るのか。生年月日や姓名を固有の計算式に基づいて占う「数秘術」と、惑星の位置などから占う「ホロスコープ」で観てもらった。
「数秘術は占いたい日を一桁になるまで足していきます。最初の事故が2017年6月14日なので、2+0+1+7+6+1+4=21ですね。次にその2と1を足して『3』が現れます。同じように計算すると、2022年6月14日は『8』で、堤下さんの誕生日の1977年9月9日が『6』になります。同じ数字が出てきたら関連性はありますが、それは見られません。また、ホロスコープ見ても、同じ6月14日なので太陽の位置は重なっていますが、星同士のアスペクト(意味を持つとされる角度)に共通点はありません。なので、占いとして因果関係は弱いと言えますね」
ここまでは、6月14日が堤下さんにとって悪い日であるという結果は出てこなかった。章月氏はさらに、九星や四柱推命、28宿という方法で堤下さんと6月14日の関係性を探っていく。
「堤下さんを九星で観ると今年が、四柱推命では2017年が障っていることになっていますが、正直、決定的な結果は出てきませんね。28宿で見ても、事故を起こした2日間は月の位置も違い、共通点はありません」
堤下さんの2度の事故について、占いからは決定的な因果関係が見られなかった。しかし、私たちがなんとなく「厄日」を意識させることとなった。ところで、筆者を含め、「厄日」という概念を、深く考えずに使っている人も多いが、「厄日」とはなんなのだろう。
「厄日といえば、暦に載っている仏滅、不成就日、三隣亡などがありますが、よくない日と言っても、全員が全員よくないことが起こるわけではありませんよね。泣きっ面に蜂のように、悪いことが重なる、思うようにいかない日のことを言うのでしょう。ATMやお店のレジで、短い方の列に並んだのに、前の人がモタモタして他の列の方が早く進む時ってあるじゃないですか。これが運が悪いって事なんですよね。急いでいるのに赤信号に連続して引っかかっちゃうみたいな時も運が悪いですね。こういうことが積もりつもった日のことかなと思います」
確かに、小さな不運が重なると「今日は運が悪いな」という気分になる。例に挙げられたレジの列や赤信号は、まさに運による「不可避」なものだが、この運の悪さを好転させる方法はあるのか。
「この日はこの方角の運勢が良くないから、前日に別の方向の宿に一泊する『方たがえ』と言われる方法が平安時代に流行しました。契約や婚約を結ぶ日ならまだしも、現代で日常に取り入れるのは大変過ぎますよね。
でも、これを解消するのは簡単で、余裕を持った生活を送ることです。
レジで他の列が早く進むことや、赤信号にいつもより多く引っかかっても、時間と心に余裕があれば気になりませんよね。そうするとその人にとって『運の悪い日』ではなくなりますね。また、そうやって焦りやイライラが高まると、運の悪さは連鎖します。物をなくしたり、人と喧嘩してしまったり。その延長上に交通事故もあり得ますよね」
外的な何かであるように思いがちな「運」だが、実は心のあり方で良くも悪くも変化させられるということがわかってきた。
「運が悪い出来事に直面したときに『これは大きな悪い出来事を回避するために起きたことなんだ』とか『勉強のひとつだ』と思うことも、運の悪さを感じない方法ですね。これ、こうやって説明をしたりそれを聞いて理解するのは簡単なんですけど、実際にやるのはイライラする出来事にぶつかったときなので、なかなか難しいです。でも、『意識』するとできるようになってきますよ」
2度の事故を占ってみる
そもそも厄日とは
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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