仕事

「高学歴なのに、なぜか仕事の役に立たない人」に共通する特徴。コミュ力は学べない

「頭が切れるが役に立たない」は何者か

イメージ

写真はイメージです

 元Microsoft社員・ジョエル・スポルスキ氏の著書『Joel on Software』内での発言を掲載したツイートが話題になっている。そこには「博士号を持ち、大企業に勤務している人は実用的ではない」と指摘して、そういう人を「頭が切れるが役に立たない」と一蹴するものだった。  確かに学歴の高さや勤務先の企業のランクに惹かれて採用したものの、期待していたような活躍はできないケースはあるかもしれない。実際、同ツイートには「こういう人は周りにいすぎて笑う」というツイートも寄せらている。  そもそも、“頭が切れるが役に立たない人”とはどういう人なのか、また“頭が切れるが役に立たない人”にならないためにどうすれば良いのかだろか。『一生仕事に困らない[最強の自分]の作り方』(コスミック出版)の著者で、これまでにさまざまな組織に携わってきた田 美智子(でん・みちこ)氏に話を聞いた。

企業側の問題が大きい

 まずジョエル・スポルスキ氏の指摘の妥当性を聞くと、「博士号を取るくらいの人なら、知的好奇心や学習欲、知性、学力、執念など多くの能力があると思います。にもかかわらず、大企業において活躍できていないということは、企業側が人材の能力を適切に見極めることができておらず、適正配置を行えていない可能性があると思います」と分析。  次にジョエル・スポルスキ氏が指摘する“頭が切れるが役に立たない”という人物像を掘り下げる。 「能力がないわけではなく、特筆した才能や専門的な知識などを持ちつつも、それをどこで発揮したら成果に結びつけることができるのかを自分でも認識できていない可能性もあります。自分が合わないと感じていれば、『どこの部署ならできるか』と考えて、『あの部署なら合いそうだな』と導き出し、上長や人事に配置転換を要請するのではないでしょうか。  ただ、それを言い出すことのできない消極的なタイプである可能性もあります。元来の内気な性格のケースもありますが、自分の能力を信じることができなくなり、自己効力感が下がっている状態かもしれません。また、スキル的には問題がなくても、コミュニケーション能力に課題があるため、管理側と噛み合っていない場合もあります」
次のページ
もたらすデメリットは
1
2
3
フリーライター。主に政治経済、社会問題に関する記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。Twitter:@mochizukiyuuki

記事一覧へ
おすすめ記事