WBC準決勝、最大の敵は“投手の出し惜しみ”。「佐々木→山本→今永」で必勝を
5大会連続準決勝進出を決めた侍ジャパンは、これ以上にない上り調子でアメリカの舞台へ乗り込む。
第1次ラウンドでは、ラーズ・ヌートバー(カージナルス)、近藤健介(ソフトバンク)、大谷翔平(エンゼルス)、吉田正尚(レッドソックス)に頼りっぱなしだったが、準々決勝では岡本和真(巨人)や村上宗隆(ヤクルト)が復調の手がかりを掴んだ。怪我で戦列を離れていた源田壮亮(西武)も復帰して、打線は上向いてきた印象だ。
岡本が準々決勝のイタリア戦で5打点を叩き出し、そして村上にも2本の長打が出たことは大きい。2人の復調は大きなアドバンテージになる。
「2人だけが打っていなかったんで打ててよかったです。前の打者が全部左打者で戸惑いました。いつもチームでは前に(坂本)勇人さんがいて、右バッターにどういう攻め方をしてくるのかを見ることができた。今まではそれがなかったんで、対応が難しかった。もう6番バッターに慣れたので大丈夫です」
岡本は準々決勝後に試合をそう振り返っている。
一方の投手陣は準決勝での大谷翔平の登板は難しそうだが、先発陣を中心としてピッチングスタッフはとても充実している。どの投手も先発できそうだし、ショートイニングでも力を発揮できる準備はできている。
どういう継投で臨んでいくかは後述するが、優先順位を決めて、出し惜しみをすることなく準決勝を第一に考えたい。
岡本、村上の復調で打線も上向き
出し惜しみせず戦いたい
新聞社勤務を経て、2003年にフリージャーナリストとして活動開始。『Number』(文藝春秋)、『slugger』(日本スポーツ企画)などの紙媒体のほか、WEBでも連載を持ち、甲子園大会は21年連続、日本シリーズは6年連続、WBCは3大会連続で取材している。2018年8月に上梓した「甲子園という病」(新潮新書)が話題に。2019年には「メジャーをかなえた雄星ノート」(文藝春秋)の構成を担当。
Twitter:@daikon_no_ken
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