転売ヤーたちの“レア抜き”が横行。0.001gの差でレアカードを見抜く脱法テクとは――大反響トップ10
日刊SPA!で反響の大きかった2022年の記事からジャンル別にトップ10を発表。今回は該当ジャンルが無くトップ10で紹介できなかったが、実は大反響だった記事を紹介する!(集計期間は2022年1月~12月まで。初公開日2022年1月4日 記事は取材時の状況)
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最近0.1g~0.001g単位の精度のデジタルスケールが通販やディスカウントストアにて頻繁に売れているという。これから春先にかけての一人暮らしや結婚などの引っ越しシーズンに先駆けてキッチン用品の購入が行われているのかというと実はそうではない。このデジタルスケール、実は思いもよらない方向で使われているのだ。
秋葉原で海外向けに販売代行を行っている筆者知人の中国人に話を聞いたところ、昨今の転売ブームによりカードゲームや食玩などのにわか転売勢が増えたという。すでに、増産や再生産なども頻繁に行われカードゲーム転売はやや下火なのだが、ニンテンドースイッチの転売失敗やプレステ5が相変わらず抽選購入という事もあり、簡単に参入できて場所も取らないカードゲームや食玩の転売が増えてきている。
前述したように、カードゲーム転売は増産が相次ぎすでに転売価格はてっぺんを超え、緩やかに下限へと向かっているのだが、ネットでは「高額転売ができるカードゲームはこれだ!」などと言った転売を推奨する記事もいまだ多く、純粋なコレクターやゲームプレイヤーからのヘイトを集めている。
さて転売とデジタルスケールがどう絡んでくるのかという事だが、鋭い読者はもう気が付いている事だろう。過去に、食玩のレア抜きなどで脅威となったデジタルスケールによるレア抜きが再び行われているのだ。
精密なデジタルスケールは以前は工業用などの高価な物しかなく、過去に流行った時にはスケールを出してまでレアを抜くなんて面倒といった意見や、店舗によるスケールでのレア抜きお断りの札や警備員による見回りなどが行われ、デジタルスケールでのレア抜きは衰退していった。まあ、レアを抜いても今ほど高額で売れなかったと言うのもあるだろう。
しかし、この食玩でのレア抜きが今ではカードゲームでも行えるとして、再び猛威をふるっているのだ。
カード転売の陰にデジタルスケールあり
カードゲームの世界に魔の手が…
テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク
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