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「一杯くらいいいじゃない」“アルハラ中年”の暴挙を食い止めた、意外な人物

 コロナ明けで多少戻ってきたとはいえ、昔に比べるとかなり減ったと言われている接待。しかし、取引先にもお酒が好きな人は多く、担当者から飲みに誘われることも珍しくない。仕事をより円滑に進めるためにも誘われた場合、断ることはなかなかできないはずだ。
お酌

画像はイメージです

膵炎で複数回の入院歴があるのに…

 前職が繊維メーカーで営業マンをしていた山本伸彦さん(仮名・35歳)は、仕事柄取引先の担当者からお酒に誘われる機会も。ところが、彼は20代のころに急性膵炎で何度か入院したことがあり、以来ずっと飲酒を控えていた。 「私の場合、特発性といってお酒が膵炎の直接の原因ではなかったのですが、それもアルコールは再発のリスクを高めると聞いていたので……。幸いお酒は付き合い程度に飲む程度で、飲まなくてもまったく困らなかったので再発を防ぐためにも思い切って断酒することにしたんです」  そのため、いくら取引先でも飲むわけにはいかず、誘われても事情を説明。それでも構わなければ付き合っていたそうだ。 「ただし、ほとんど方は自分だけ飲むのは気が引けるらしく、結局ナシになることが多かったですね。あるとすれば上司が同行した時くらいでしたね。まあ、その場合も私はもっぱらウーロン茶かジュースばかりですけど」

早く打ち解けたいがためにサシ飲みに

 ところが、山本さんが飲めないと知りつつも2人きりでのサシ飲みに誘ってきたのがW氏という某取引先の担当者。先方は「それでも構わない」とのことだったので快諾したが、これが大きな間違いだったという。 「当時、Wさんは前任者の異動に伴い、仕事を引き継いだばかり。私より10歳ほど年上の方だったのですが早く打ち解けたほうが仕事もやりやすいと思ったんです。それでスケジュールを調整して次の週の金曜日、仕事終わりに指定された居酒屋に向かったんです」
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取引先は約束を無視。生ビールを注文されてしまい…
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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