部下の“手柄を横取り”して退職に追い込んだパワハラ上司…11年後に下された“天罰”
どの会社でもよく耳にする同僚による手柄の横取り。チーム単位で取り組む大きなプロジェクトや複数人で担当する案件の場合、たびたびそういったことが起きるが、横取りした相手は良くも悪くも狡猾な人物。
上の人間に取り入ることに長けており、下手に騒いだところで自分が悪者扱いされかねず、結局泣き寝入りしたなんて経験を持つ者もいるだろう。
また、さらにタチが悪いのは上司が横取りしたケース。同じ部署で毎日顔を合わせ、自分を査定する立場なので逆らうこともできない。前職が土産物などの銘菓を扱う地方の食品メーカーだった山岸秀男さん(仮名・45歳)も当時の直属の上司である課長に手柄を横取りされたことがあるという。
「31歳のとき、販促部門に配属され、私が提案した販促キャンペーンのアイデアを課長がすごく評価してくれたんです。それまで製造部門だった畑違いの私のことを何かと気にかけてくれ、『この企画案、ちょっと手を加えて2人の連名という形で上に出してもいいか?』と言われました。
世話になっていたからその時はOKしたのですが、正式に採用された時点では課長個人の企画案になっていて、自分の名前はどこにもありませんでした」
このことについて上司からは詫びられ、「査定にはしっかり反映させる」と言ってくれたがボーナスの金額は特に変わらず。それどころか同様の手柄の横取りが繰り返され、上司に対する不信感はさらに強まっていく。
「さすがにおかしいと思い、課長に不満を訴えました。もちろん、ケンカ腰の態度などではなく『ちゃんと評価していただけないでしょうか』というお願いです。
けど、それも含めて向こうにしてみれば気に食わなかったらしく、その後は残業しなければ処理できないほどの大量の仕事を押し付けられ、提出した報告書も細かく添削されて何度も書き直しさせられました。
そんな不当な扱いに周りからも同情されましたが、課長は幹部連中からの覚えもよく、助けてくれる人はいませんでした。それで会社に訴えても無駄だと思い、33歳の時に退職したんです」
2人の共同企画だったはずなのに上司1人の企画になっていた
上司に不満を訴えたら嫌がらせの標的に
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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