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「オレの人生をなんだと思ってんだ!」引きこもり、無職、25歳童貞が“それでもナンパを続けた”ワケ

 コンテンツ共有サービスnoteのある記事が話題となっている。4月に投稿された記事のタイトルは「25歳童貞が12億円稼いで300人以上の美女を抱きまくり、詐欺で全財産失った実話」と、これでもかとパワーワードが並ぶ。
よしさん

作者のよしさん

 引きこもり、高校中退、25歳無職童貞、投資で大成功、そして詐欺で無一文……。どのエピソードも現実離れしているため、さすがにウソじゃないかと思いきや、作者のよしさん@style_seduce)は「ぜんぶ事実です」と取材に応じてくれた。いまはカプセルホテルに連泊しながら、あと数か月で生活費もつきるというにもかかわらず、淡々と「だれかの救いになってくれれば」と奇妙な半生を打ち明ける。

引きこもり、無職、25歳童貞

――まずはどのような家庭で育ったのでしょうか? 引きこもり、無職、25歳童貞になるのは、家族の影響が大きかったのでしょうか。 よしさん:大きかったですね。特に母親の影響が大きかった。父は慶應卒の寡黙なエンジニア、母は美大卒の専業主婦。母は病的なまでにオーガニックにこだわり、毎食、野菜を500グラムぐらいとらされました。それもドレッシングや調味料をあまりつかわず、蒸しただけのサトイモやカボチャをそのまま食べさせられるので、めちゃくちゃマズイわけです(笑)。でも母のおかげで、肌はツヤツヤで、髪もサラサラ。女子からは「トリートメントなにつかっているの?」と訊かれるぐらいでした。  そんな生活が一転したのは、中学生の頃、母が長期入院したためです。その後、僕が高校生のときに母は亡くなってしまうのですが、厳しいしつけを受けていた反動から、昼間は友だちとゲームセンターに入りびたり、夜までずっとゲームしていました。ドン・キホーテで買ったスナック菓子を食べ、清涼飲料を山ほど飲む。夜9時に父はオイリーな弁当を買って帰ってくる。そんな生活を1か月も続けていると、顔中にニキビが出てくるようになりました。おでこからあごまで顔中のいたるところに。  当時は、食事の影響でニキビが出るという知識がありませんでした。だから周りも「顔を洗っている?」と訊いてくるばかりで、どんどんニキビは悪化していきます。肌が汚くなると、自然と女子から避けられるようになりました。

ネット空間は救いの世界だった

よしさん

美女にモテまくった頃のよしさん。実は、暗い過去があった…(よしさん提供)

――非モテ人生がはじまったのですね。 よしさん:そうです。その頃、父がパソコンを買ってくれました。理系の父からすれば、プログラミングの勉強でもしてほしいと思っていたのかもしれませんが、僕は「Winny」(ファイル共有ソフト)でゲームやエロ動画をダウンロードして遊ぶなど、一日中パソコンにハマってしまいました。僕にとってネット空間は救いの世界だった。学校の中で居場所がなかったので、はじめてできた居場所でした。  父との会話はなく、高校のときには家出しました。保護者面談のとき、体育の授業をサボっていたことを父が先生から聞き、「学校に行かないならもう勝手にしろ」と言われました。真面目に勉強はしていたから、高校の成績は良かったので多少はほめてもらえると期待していたのですが、ひとこともなかった。体育の授業をサボっていたのは、誰も僕とペアを組んでくれなかったからです。それからは祖母の家で暮らしました。
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引きこもり生活に訪れた転機は?
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編集プロダクション、出版社を経て独立。ビジネス系からカルチャー系まで多岐にわたって執筆する。趣味は映画観賞、自伝研究、筋トレ

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