更新日:2023年07月18日 19:13
エンタメ

経験者が語る「ジュニアアイドル業界の闇」。“気の弱い子”が付け込まれる現場も

プール撮影会中止問題が話題となり、「ジュニアアイドル」という存在がメディアで広く取り沙汰されるようになった。 ジュニアアイドルとは、比較的低年齢のアイドルを総称する呼び名である。しかし、歌やダンスなどのパフォーマンスを行う未成年のアイドルに用いられることは少なく、基本的には露出のある衣装でグラビアアイドル的な活動をする未成年のアイドルを指す。年齢の定義はあいまいで、15歳以下に限定される場合もあれば、17歳以下は全員ジュニアアイドルとして見なされることもあるらしい。 17歳以下もジュニアアイドルを名乗って良いのであれば、17歳でグラビアDVDを出版した経験を持つ私も、元ジュニアアイドルであると思う。最近悪い意味で世間の注目を集めている「ジュニアアイドル」だが、元ジュニアアイドル(多分)である筆者の経験談をちょっとだけお話しさせてほしい。
渡辺ありさ

渡辺ありさ

売れない子役時代を経て…

私は小学生の頃から子役事務所に所属し、役者を目指していた。でも、容姿がいまいちだったせいか私はなかなかオーディションに受からず、同期がテレビや雑誌で活躍する姿を見て悶々とする日々を過ごしていた。 高校生になった頃、SNS上でスカウトを受け、バイト的な感覚で撮影会に出演するようになった。子役事務所ではあまり仕事がなかった私だが、その撮影会を主催する事務所の社長からは「ぜひうちでマネジメントをさせてほしい」と熱烈なオファーがあった。人生で初めて事務所側が自分を求めてくれることに嬉しさを覚え、私はその事務所に移籍することを決めた。 そこで最初にもらった仕事が、グラビアDVDの撮影である。

ジュニアアイドルをやれば売れるかもしれない…

このように書くと、まるで私が悪い大人に騙されてグラビアDVDに出演させられたように思うかもしれない。でも、実際はそうではなく、私は自ら望んでグラビアの世界に足を踏み入れた。 というのも、過去の共演者に、グラビア出身で役者としても活躍しているタレントが数人いたからだ。安易な考えだが、私もグラビアをやればそこそこ人気が出て、役者の仕事にもプラスになると思ったのだ。親からの大反対を押し切って、私は17歳でグラビアDVDの出版を決めた。
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過激な衣装を提案されることも
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1994年生まれ。フリーランスライター兼タレント。ミス東スポ2022グランプリ受賞。東京スポーツ、週刊プレイボーイ、MEN'S NON-NO WEB、bizSPA!フレッシュなどで執筆。隔月刊漫画雑誌「グランドジャンプめちゃ」にて連載中の漫画「スワイプ」の原作も務める

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