神出鬼没の「移動式オービス」が続々導入。ドライバーができる事故対策とは
警察によるスピード違反の取り締まりとして、2014年から運用されている「可搬式速度違反自動取締装置」、通称「移動式オービス」。埼玉県警で試験導入されてから今年で10年となる。
移動式オービスは、住宅街の狭い生活道路などの取り締まりが難しいエリアで、ドライバーのスピード違反を抑制するために導入がスタート。そして高速道路や幹線道路は、「固定式オービス」や警察官によるパトカー・白バイでの取り締まりがメインと明言していた。
現在では固定式オービスすら撤去する都道府県も出てきて、2022年末には北海道の一般道に設置された固定式オービスが完全撤去され話題となった。
また2021年には、移動式オービスを固定式オービス代わりに運用し、高速道路上の決められた箇所にランダムに設置する「半固定式オービス」といった手法でランダムに設置するといった方法も登場。こちらは阪神高速道路上に設置され、運用方法が効率的だったのか、その後も多方面で半固定式オービスが採用されるようになった。
この移動式オービスは、全く見かけることのない都道府県もあれば、毎日のようにいたるところで見かける都道府県も存在する。警察庁のデータによると、2022年度の移動式オービス導入数は132台。導入台数が多い上位5県はというと、東京11台、千葉10台、愛知・福岡8台、北海道7台となっている。
一方で、移動式オービスによる取り締まり件数は、2022年度は千葉県が8273件、次いで福岡県が3398件、東京都が2861件といった具合だ。
移動式オービス普及の主目的は、スピード違反による重大事故の防止。ドライバー側が法定速度を常に意識して運転できるよう、オービスを事前に察知するレーダー探知機も各種出ている。
「レーダー探知機」は、オービスから対象車両へ向けられた「レーダー」を検知してドライバーに知らせる事ができる装置なのだが、最近では「レーザー」タイプのオービスに対応したり、「GPS」による過去の取り締まりエリアなどを通知する機能を備えたものも存在している。
当然ながらこのレーダー探知機にも欠点はあるが、それを抜きにしても、GPSによる過去の取り締まりエリア警告などの機能も搭載している。特に大型連休に土地勘のない場所を運転するなど、普段とは違った道路状況においては、事故の防止に役立つといえるだろう。
移動式オービスが主流となった現在のオービス事情
オービスを事前に察知するガジェット
テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク
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