ラブホテルを利用するのは、恋人同士や夫婦に限らない。不倫や浮気、肉体関係のみという人もいる。ほかにも“デリ”を頼んだり……。 　そんなラブホにおける珍ハプニングについてネタを探している最中に「あ、そういえば！」と自分自身のトラウマ級エピソードを思い出した。あまりにくだらなくて忘れたかった過去だが、今回は記事にして消化したいと思う。 　現役グラドル兼ライターとして活動している筆者（吉沢さりぃ）。もう何年前の出来事だか定かではないが、某セクシー女優の取材・撮影で歌舞伎町の高級ラブホテルを訪れた。無事に終わって撤収作業をしていると、編集さんが「吉沢さん、この部屋夕方まで取っているんで、まだいても大丈夫ですよ」と言ってくれた。 　筆者としては願ったり叶ったり。じつはこの日の撮影開始は朝8時だった。 　当時、自他ともに認める“酒クズ”だった筆者は、“遅刻（寝坊）しないように”ということで、朝6時ぐらいまで飲み、漫画喫茶でシャワーを浴びて現場に来ていた。 　当然、寝不足と二日酔いで取材・撮影中はヘロヘロだったので、編集さんの計らいに「ありがとうございます！」と返事をして、そのままカードキーを受け取った。 「さぁ寝るか！」と思ったが、高級ラブホで寝てしまうのはもったいない。そこで、近くのコンビニまで行って、大好きな氷結とツマミを買う。そして、ラブホのジャグジーに入って、「富豪の遊びじゃー！」。ド平日にもかかわらず、昼間から酒をガブガブ飲んで、小説を読み、なぜか自撮りをしまくった。 　そうこうしているうちに、時刻は夕方の16時。ラブホの利用時間は17時までだったので身支度を整えてチェックアウトするべくフロントに向かった。 　筆者は飲み足りなかったので友人に連絡し、約束を取り付けた。「よし飲みに行くか！」と出口に向かうと、そこには見覚えのある男性と女性がいた。「いや、まさかなぁ〜」と思いつつ、男性の顔を覗き込むと……。 　彼氏やん！！！ 　なんと、当時付き合っていた彼氏が細長いギャルと腕を組んでいるのだ。 　頭が真っ白になった筆者だったが、気を取り直して「お前、何してるの？」と彼氏を睨みつけた。すると、彼氏は完全にスルー。距離感は約1メートルで周囲に他に客はおらず、無視をするには無理がある。 　細長いギャルが「ねぇ話しかけられてなぁい？」と甘ったるい声を出す。 　筆者は「そうだよ！ お前に話しかけてるよ！ ここで一体なにやってるんだよ！」と肩を掴んで言った。彼氏は面倒くさそうに「てか、お前もなんでラブホにいるの？」とため息をつく。 　あー、たしかに！！！ 　こんな夕方に一人でラブホを出ていくって、状況的におかしいだろ。ただ、本当に仕事だったので「撮影だったんだよ」と言うと、細長いギャルが苦笑いした。おそらく「小太りのお前に何の撮影があるねん？」って気持ちなのだろう。