パチンコホール関係者が語る「パチンコ店激減が避けられないワケ」。エヴァ新台でスマパチはさらに厳しい状況に
2022年の登場を機にパチスロの人気回復に大貢献したスマスロに対し、機種数が少ないうえに今一つヒットに恵まれないスマパチ。同じスマート化で明暗を分ける結果となったが、昨年末に大人気シリーズ『エヴァンゲリオン』のスマパチが登場した。しかし、同時リリースとなったP機の方が圧倒的に稼働率が高い現状が続いている。
このエヴァシリーズの登場により、パチンコホール界に影響はあったのだろうか。そこで今回は、関東地方で十数店舗展開する大手チェーンの営業統括部長のA氏に、エヴァシリーズの話を中心に、パチンコの現状と今後について伺ってみた。
前作の「未来への咆哮」が3年前に登場したにも関わらず、未だにホールのメイン機種となっているエヴァンゲリオンシリーズ。その第16弾である「シン・エヴァンゲリオンTypeレイ」と同時に、シリーズ初のスマパチ「Typeカヲル」がホールデビューした。
「新しいエヴァはグループ全体で160台ほど導入しました。割合は8割が『レイ』でスマパチの『カヲル』は2割ですね。ちなみに、前作の『未来への咆哮』は一台も減台していないので、設置台数でいうと前作が一番多く、次に『レイ』、『カヲル』の順になります。稼働率は『レイ』が一番で次が前作、スマパチの『カヲル』は一番悪いです」
スマパチの『カヲル』は他の2機種と比べ大当り確率が悪い分、確変突入率と出玉面の性能が良くなっている。一撃の出玉力を考えたら高稼働が期待できそうではあるが……。
「『カヲル』の稼働が悪いのは、ぶっちゃけ甘く扱っていないから(笑)。他のお店も同じだと思いますが、基本的に台数の多い機種を甘くするので。もっと予算があれば『カヲル』の方まで手を回せますが、最近は機械代も高いし、現状そこまでの余裕はないんですよね」
お店の扱いが悪ければ、稼働が落ちるのは至極当然の話。だが、人気が出ない要因はそれだけではなく、「スマパチならではの面白さがない」のが問題だとA氏は語る。
「お店の扱いが悪いというのもありますが、機械自体が面白ければ多少扱いが悪くても稼働するんですよ。それで、稼働が上がればお店は甘く使える。甘く使えばさらに稼働が上がるという好循環に突入するのですが、スペック的に既存の機種と大して変わらないから面白くないですよね。エヴァの『Typeカヲル』もスマパチになったからといって、スペックは『Typeレイ』や前作とほぼ同じだし……」
「Typeカヲル」の方が稼働が伸びない理由
スマパチならではの魅力が感じられない
パチンコ雑誌『パチンコ必勝ガイド』『パチンコオリジナル実戦術』の元編集者。四半世紀ほど勤めた会社を退社しフリーランスに。現在は主にパチンコや競輪の記事を執筆している。
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