能登半島地震、“旅行で復興支援”する際の「観光の見所」と注意すべきポイント
北陸応援割」も受付が開始されている。そこで、限定的にはなるが、筆者が取材した各地域の状況とともに、ぜひ知ってほしい店や施設について紹介。取材にあたり被災地などを案内してくれた「株式会社ぶなの森」の代表・高峰博保氏や現地の方に聞いた“被災者に直接届く支援”や“観光の際に注意したいこと”とともに、石川県の旅行で利用したい割引制度などについても紹介したい。(※現地取材は2月下旬)
今回取材に同行してくれた「ぶなの森」の代表・高峰博保氏は震災後、自社サイトやSNSで復興の様子を発信するほか、被災地でボランティア活動を希望する県外団体との橋渡しなどもおこなっている。そんな高峰氏に、素早く、そして直接被災者に届く支援について聞いた。
「復興支援したいというお気持ち、そして義援金や支援金を送っていただけることは、すごくありがたいです。もし、もっと早く直接的に支援したいということでしたら、各店舗や企業が販売している商品をオンラインショップで購入いただくといいかもしれません。石川県では、応援消費の機運を高める“能登のために、石川のために 応援消費おねがいプロジェクト”などの取り組みもおこなっています」
高峰氏によると、大きな被害を受けた地域でも農業や漁業といった一次産業は再開しているところが多く、「一次産業を担いたいという移住希望者も歓迎」だと言い、石川県の観光旅行についても、「やはり皆さん生活がありますので、来ていただきたいです」と言う。
「まだまだ道路が損傷していたり家屋が倒壊したりしている地域もありますので、もちろん行き来が可能な地域ということにはなりますが、たとえば金沢市や加賀市で食事や宿泊をしていただいても支援につながります。食事には石川県の食材が入っていますし、お土産だってそう。そして何より、直接注文することで、お店や企業の方の活力になります」
参考:「政府広報オンライン」
参考:「能登のために、石川のために 応援消費おねがいプロジェクト」
参考:産直アウル「北陸特集」
高峰氏は、「中能登町や羽咋市以南では、地震により被害を受けた店舗や施設でも営業を再開しているところが多いので、ぜひ遊びに来ていただきたいです」と続ける。もし自家用車で行くなら、気をつけておきたいのが運転するルート。
「ボランティアに来ている方々の多くは、被害の少なかった金沢市などに宿泊し、そこから毎日のように被災地へ向かいます。そのため、内灘町から穴水町までを無料でつなぐ “のと里山海道”は、午前中や夕方頃はかなり混雑することも多いです。また、羽咋市までは海岸線沿いの景観が美しく走行しやすいですが、羽咋市を越えると道路に段差やう回路が多いので運転に気をつけてください。3月15日からは一般車も穴水まで走行可能になりましたが、制限速度が40キロに制限されています」
参考:①石川県「のと里山海道の紹介」
②石川県「のと里山海道 よくある質問」
参考:「のと里山海道の沿革」
参考:「千里浜(ちりはま)なぎさドライブウェイ」
また、以下のように話してくれた50代・男性の話も心に留めておきたい。
「震災直後には炊き出し支援をしてくださる団体さんなども多かったのですが、食材や調理途中のゴミなどを置いて帰るようなケースもあったようです。SNSなどでも問題になっていました。震源地に近いところでは、とくに物が壊れたり家屋が倒壊したりして、処分しないといけないゴミがたくさんあります。それなのに、ゴミを放置されたら…。せっかく来ていただいても、一部そういう方がいらっしゃることが残念です」
50代・男性の話は、震災直後の炊き出しに関する話だが、こういったゴミ問題については観光客も気をつけたいところ。ポイ捨てをしないようにするだけでなく、なるべくゴミが出ないよう心がけたいものだ。
石川県能登地方を震源とする最大震度7の地震「令和6年能登半島地震」が発生してから2か月以上が経ち、甚大な被害を受けた地域でも少しずつ営業を再開する店や施設も増えつつある。また、石川県の観光を通じた復興支援である「
被災者に活力を届ける支援と迷惑行為
事前にチェックすべき運転ルート
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意
記事一覧へ
記事一覧へ
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ