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元ラブホ従業員が明かす裏話。相次ぐ備品の盗難に「持ち帰ると恥ずかしくなる」対策とは?

 さまざまな事情を抱えた人たちが利用するラブホテル。一般的には、ドキドキ、ワクワクしながら、ときにはヒソヒソと向かう場所だ。  実家がラブホ街にあり、学生時代はラブホでアルバイトをしていた前田裕子さん(仮名・20代)。今回は、ラブホにあるさまざまな備品についての裏事情を教えてくれた。

レンタル用コスプレ衣装の裏話

コスプレ衣装

※写真はイメージです。以下同(Photo by AdobeStock)

 オプションでコスプレ衣装のレンタルができるラブホは多い。前田さんがバイトをしていたラブホもそうだ。コスプレ衣装のラインナップにもこだわりがあったという。 「流行り廃りがあるので、基本的にアニメやゲームのキャラクター衣装はありません。私が働いていたころは、ナース、チャイナドレス、ミニスカポリス、JK制服、バドガール、迷彩柄のミニワンピを揃えていました」  衣装は、部屋に常備しておくのではなく、コールを受けてから部屋の前に運んでいたそうだ。そのときにも、衣装を部屋に運ぶコツがあったようだ。 「ドアノブに掛けたあと、これまでもかと思うくらいの強さでノックをします。そして、全速力で走り去るように届けていました」  ある日、衣装がわかりやすいように、カタログをつくることになったという。オーナーの愛犬の写真を顔にした安いトルソーに被せるという、斬新なアイデアだったそう。 「それがウケたのか、コスプレ好きが多いだけなのか……。結構な頻度でレンタル依頼があったんです」

返却衣装を着てみるおばちゃんスタッフ

 返却された衣装は、必ず洗濯するという。 「着用された形跡がなくても洗います。といっても、クリーニングのプロでもなく、ネットに入れて洗濯機を回すだけなので、つくりがよくない衣装はすぐほつれるんですよね。それらを修繕するのも待機中のスタッフの仕事でした」  なかには、今なら“バイトテロ”と拡散されてしまいそうな悪ノリで、衣装を着てみるおばちゃんスタッフもいたそうだ。 「夜勤明けの変なテンションで、オーナーも着たときがありましたね」  ちなみに、たまに持ち去られることもあったというが、「若いお姉さんだけが着たものではないぞ、止めておけ!」と、前田さんは付け加える。
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