神奈川県警の元巡査部長が暴露した“警察の裏の顔”「ノルマのために、しょうもない検挙をしていました」
元鹿児島県警の男が「県警本部長が不祥事を隠蔽した」と批判し、注目を集めている。“正義の味方”警察にも知られざる裏の顔がある。彼らを狂わせた原因は何なのか、探ってみた。
「せめてもの罪ほろぼしです」
’21年に神奈川県警を退職した「よっしー部長」は、罪のない人たちを検挙してきた後悔から「警察組織の裏の顔」を発信するYouTubeを始めた。現在、チャンネルの登録者数は10万人。’23年10月に公開した「現役警官からの職務質問を論破する動画」は再生数400万回を超える。
「多くの批判を受けましたが、知ってほしかったんです。任意という名のもとに、どのように運転免許証の提示を求められ、所持品検査をされるのか。そして、ノルマを達成しようとする警察官に、いつかあなたが犯罪者にされてしまうかもしれないということを」
よっしー部長の所属は自動車警ら隊だった。パトカーで街をパトロールし、110番通報を受ければいち早く現場に駆けつける。さながら『警察24時』の世界だ。
「悪いヤツらをたくさん捕まえましたし、職務質問や検問によって未然に防いだ重大犯罪も数えきれません。しかしその一方で、ノルマ未達で上司から激しく詰められると、検問でしょうもない検挙をしていました。例えば、車内から私物化しているスーパーの買い物カゴやスロットのメダルを見つけると窃盗罪で検挙する。被害額は数十円です」
検挙数だけでなく、点数のノルマもあったという。
「薬物は何点、強盗は何点など、犯罪ごとに点数がつけられ、高得点を取れば、ボーナスにも反映される。そのなかで、凶器携帯の罪は難易度が低いわりに点数が高い。だから車内から十徳ナイフやドライバーなどの工具を見つけると警察官は目の色を変える。『もし誰かが襲ってきたら、これで応戦するでしょう?』と聞いて、『そうですね』と答えるような人を、点数稼ぎのために軽犯罪法で検挙。これは警察の情弱ビジネスです」
組織の点数至上主義がマジメな警察官を狂わせる
ノルマ達成のために検挙…まるで“情弱ビジネス”
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