更新日:2024年08月31日 17:27
お金

「株価暴落」にビビって投資を始められない人こそ“大損するリスク”が高い理由

 2024年8月に、ジェットコースター並みの乱高下を見せた日経平均株価。新NISAを始めるタイミングを見計らっていた人の多くは、「投資をやらなくてよかった」とホッと胸をなでおろしたことだろう。しかし、資産運用の専門家である鳥海翔氏は「それでも新NISAはやるべき」と断言する。

暴落したときは心構えが大事

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写真はイメージ(以下同)

 鳥海氏はYouTubeチャンネル「鳥海翔の騙されない金融学」で、資産運用や保険、社会保障制度など、お金に関する解説を行っている金融学のプロ。ほかにも家計改善・資産運用のコンサルティングも手掛けている。 「積立投資は株価が高値だろうと安値だろうと、長期運用することによってリスクを分散できるのがメリットです。判断が難しい一括投資と比べて、積立投資は何も考えなくていいのも初心者向きと言えます。昨今の物価高や、老後2000万円のニュースなどで将来に不安を感じている人は、少しでも早く新NISAを始めたほうがいい」  とはいえ、8月頭の大暴落を目にすると、投資に躊躇してしまう気持ちもわかるが……。 「今回のように、株価が暴落したときの心構えをしておくことは重要です。そもそも資産運用で失敗する要因は知識量、運、勘などではなく、迷い、不安、焦りから冷静な判断ができなくなるから。事前にシミュレーションをしておくことで、これらを軽減できるはずです」

新NISAを始めるときのポイント

 では、これから新NISAを始めるにあたって、積立金額はいくらに設定すべきなのか。鳥海氏は「積立金額は、生活に無理のない範囲で多いに多いに越したことはない」と前置きしたうえで、こう続けた。 「資産運用は入金できる金額と、そのお金を何年間運用させることができるのか。この勝負になる。わかりやすいように、年利5%で100万円、300万円、500万円、1000万円を10年間、30年間運用したときにいくらになるかを計算してみました」 年利5%で運用したときの試算 運用資金  10年後     30年後 100万円  162万8895円  432万1942円 300万円  488万6684円  1296万5827円 500万円  814万4473円  2160万9712円 1000万円  1628万8946円  4321万9424円  当然ながら、運用資金が多ければ多いほど、運用期間が長ければ長いほど、得られるリターンは多くなる。100万円と300万でも差は大きく、200万円多く運用することができれば、その差額は30年で「864万3885万」にもなる。 「でも、資産運用をしない人の100万円は、何十年経とうが100万円のまま。100万円を30年間運用した人と比べても、『332万1942円』もの差ができてしまいます。繰り返しになりますが、新NISAは始めるべきですし、資産運用を行うならできるだけ多くの金額を長期間運用したほうがいい」
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運用する金額の算出方法
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