「レジの下に外国人スタッフが寝ていた」コンビニの派遣バイトの実情。深夜帯は“いきなりワンオペ”の場合も
日々多くの人が訪れる「コンビニ」。筆者はライター業の傍ら、知り合いの店長に「人手不足」を理由に頼まれ、空いた時間だけ手伝う生活をしている。
レジで「派遣」の名札を見かけたことがある人もいるはずだが、実際に最近は単発の派遣バイトのスタッフと働く機会が増えた。今回は、その実情を書いていきたい。
派遣バイトの人たちは人材派遣会社に登録し、働ける日にちや場所、職種などを選んで、店の都合とマッチした場合は単発で働くこととなる。男性が8割といった感じだが、年齢は18歳ぐらいから年配までバラバラな印象だ。大きく以下のようなタイプに分けられる。
まずは、①学生である。彼らはメインでは他のバイトをしていて、時間がある時に派遣バイトをするようだ。なるほど、筆者も学生だったら、派遣バイトをしていたかもしれない。とはいえ、毎回違う店に行くとなれば、その店ならではのルールや商品の場所を頭に入れる必要があるし、初対面の店長やスタッフに気をつかうのは正直疲れてしまうかもしれない。
次に②コンビニ専門のフリーター。毎日違う店舗で働くのが好きな人がいるのを最近知った。
また、③地方からの出稼ぎ者もいる。何らかの事情で仕事を辞めてしまい、バイトをしなければならなくなったが、地方では仕事が全然ないそうで、長距離バスで東京に来て、安いサウナに泊まりながら働きまくっている人が何人かいた。
④何をしているかよくわからない人。こっちも詮索しない。
あとは、⑤他の店のスタッフで、週に4〜5回シフトに入っているが、時間があるときにもっと働きたいという人。これがいちばん多いかもしれない。他の店の情報を聞けるし、彼らは仕事ができるのでありがたい。
派遣バイトとして来ていた髪の毛が薄い年配の男性がこう嘆く。
「最近話題の“闇バイト”の影響なのかわからないですけど、こちらとしては働きたいところが減って、ぜんぜんヒットしなくなったんですよ」
派遣会社側も怪しく実態がよくわからない会社からの仕事依頼を削除しているのだろうか。
地方から出稼ぎに来ているAさん(推定30歳)はコンビニだけでなく、マッチすれば、どこでも働くそうだ。
「ちょっと、浜さん(※筆者の名前)聞いてくださいよ。前にヤバい仕事がありましたよ」
詳しく聞いてみると、「廃棄物の片づけ。要・マスク」と募集されていたので、Aさんは少しキツい肉体労働ぐらいだと思って深夜帯の某埋立地に行った。そこには、危険な産業廃棄物があり、目がチカチカして、普通のマスクでは全く役に立たないほどの匂いで危険を感じたそうだ。
Aさんいわく、あきらかに人体には有害で、防塵マスクをしないといけないレベルだったそうだ。逃げたくても深夜で交通機関もない場所。
仕事を無事に終えた後、派遣会社に苦情を入れたそうだ。ただ、残念ながらAさんの苦情は反映されないだろう……。
コンビニで働く「派遣バイト」のスタッフたち
派遣バイトのスタッフが嘆く「ヤバい仕事」
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