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「残業代242万円を払え」と訴えた教員が敗訴、「教師のタダ働き」を認めた最高裁はおかしい!

 教員不足が叫ばれる昨今だが、学校現場では「教師の自腹」という問題も深刻化している。多忙な日々のなかで自らの財布を開き、授業や部活で足りないものを補う先生たちを直撃。一般企業では考えられない、教師の世界が抱える独特の金銭問題とは?

“定額働かせ放題”が高額自腹を生む!

[教師の自腹]残酷な現場ルポ

今年3月に再任用を終えた田中さん。管理職への道を断り、43年間、学級担任として教壇に立ち続けた。「生まれ変わっても、もう一度教師になりたい」

「教師の一番の自腹は残業代」。そう語るのは、埼玉県の元公立小学校教員・田中まさおさん(仮名・65歳)だ。  後輩の教員が次々と過労や心の病で現場を去っていく現状を変えようと、’18年9月に約242万円(11か月分)の残業代支払いを埼玉県に求める訴えを起こした。