京王プラザホテルが謎解きの舞台に!? 謎解き大好き記者が挑戦
バーチャルではなく、リアルな空間での「謎解き」イベントが人気を博している。イベントの開催場所も、通常のイベント会場だけでなく、就職活動やカラオケなど、多岐に渡るようになっているのだ。
謎解きイベントの参加者のメインは20~30代だが、それを逆手に、若い世代が普段なじみのないものへ足を運ぶきっかけ作りに、謎解きが使われることがある。その一つが、3月2日(日)から公演が始まる、京王プラザホテルの「Closed Restaurant ~大富豪会員選抜ゲーム」(http://www.takarush.jp/event/closed/keioplaza/)だ。(※4月13日、5月5日のチケットは現在も発売中)
一足お先に謎解き大好きな記者が挑戦してきた。
「Closed Restaurant ~大富豪会員選抜ゲーム」は、一人1万円で、ホテルのコース料理と謎解きが楽しめるというイベント。
席につくと、トランプの模様でデザインされたメニューと、ここが「会員制レストラン」であること、今年は4年に一度の新規会員を募集する年ということ。そして、“大富豪だけが飲むことができる「勝利の美酒」”を飲めば新たな会員として認められる、と説明があった。参加者は、その会員になることを目指す、選ばれし候補者なのだ。これから出題される様々な謎や暗号を解き明かし、「勝利の美酒」にたどり着ければ、晴れて会員になれる。
なんとなく置かれた状況を理解したところで、コース料理が運ばれてきた。料理はこのイベントのためだけに作られた総料理長による特別ディナーとのことだ。一刻も早く謎を解きたいはやる気持ちをおさえて、コース料理をおいしくいただくことにした。
【メニュー】
・オードヴルのアシェット(オマール海老、帆立貝、サーモントラウトのマリネ オレンジのサラダ フォアグラのムースにポルト酒風味のジュレ 海の幸と野菜のプレッセ)
・サフラン風味の海の幸コンソメ、パイ包み焼き
・牛フィレミニヨンヌのステーキと赤ワインでじっくり煮込んだ頬肉 ポテトのメナシェ風 時季の野菜
・チョコレートのプティムース、苺のバニラシェイク ルージュのマカロン添え
・コーヒー
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=597987
食事が終わると、暗号が入っている黒い封筒、カクテルのオーダー用紙、アイテムの価格表、が配られた。アイテムの価格表には、謎解きの中で必要(と思われる)アイテムと、それを入手するのに必要なコイン数が書かれている。まずはどうにかしてコインを集めなければならないということか。
以降の流れを、ネタバレにならない範囲で断片的に紹介したい。まずは、黒い封筒を開け、解けるものから順に解いていくと、次の写真のような行動を取る必要が出てくる。まずは謎解きの開始。
そして、VIPルームといういかにも何かありそうな部屋に足を運ぶことにもなるのだが、
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=597992
無駄なく、迅速に正しく動けるかは、途中途中で手に入るこれらコインの使い方がカギとなる。
最初にスタートしたレストランから、VIPルーム、アイテムの交換所、エレベーターで降りた先、と後半になればなるほどホテル内を動き回るのだが、コインを順序よく使って、正しい順番でアイテムを手に入れていかないと、先に進みづらくなる。筆者も、とりあえず解ける謎から処理していき、出現した指令を次々こなしていったのだが、「ここに行けばいいのはわかるのに、コインが足りなくてまだ進めない!」と足止めされているうちに、タイムリミットとなってしまった。
また、このゲームの目的は、最後に「勝利の美酒」(カクテル)を注文することだ。
これがまた曲者で、このカクテルの注文にも、アイテム交換のときに使うものと同じコインが必要なのだ。「オレンジジュース…1コイン」「ジントニック…5コイン」などと書かれているドリンク価格表とアイテム価格表を見比べ、コインをアイテム交換に使い切ってしまったら、最終的に何も注文できないかもしれない……という考えがよぎり、手持ちのコインが少なくなればなるほど、試せることが少なくなる、という悪循環に陥る。お金を持っていれば勝負に出られ、持っていなければ些細な行動しか取れない。なんだか、お金を上手く扱えないことを、まさに“富豪”に嘲笑われているような気持ちに……。
最後、かろうじて、なけなしのコインで注文したオレンジジュースは少し、酸っぱかった。富豪の世界は甘くないのだ。
<取材・文/朝井麻由美>
【朝井麻由美】
フリーのライター・編集者。主なジャンルはサブカルチャー/女子カルチャーなど。体当たり取材が得意。雑誌「ROLa」やWeb「日刊サイゾー」などでコラム連載中。近著[構成担当]に『女子校ルール』(中経出版)。Twitter @moyomoyomoyo (https://twitter.com/moyomoyomoyo)
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