コアラ、パンダ、ゴリラは、もう動物園でしか見られない!?
―[人類は[絶滅期]を迎えていた!]―
ニホンウナギの絶滅危惧種指定が話題になっているが、絶滅しそうなのはウナギだけではない。実は1年に4万種という、恐竜絶滅期以上の超スピードで“種の絶滅”が進んでいることが判明。人類は、史上最悪の“第6の大絶滅期”真っただ中にいたのだった!
◆コアラ、パンダ、ゴリラももう動物園でしか見られない!?
コアラやパンダ、ゴリラなど、動物園などでも人気の動物が、深刻な危機にさらされている。
コアラは人間による二酸化炭素排出がこれ以上進むと、食料のユーカリの栄養分が失われて絶滅すると言われている。さらに生息地の破壊も深刻だ。オーストラリア東南部で日系企業が計画を進め、日本国際協力銀行が融資する予定の石炭露天掘り開発では、東京ドーム133個分の天然林を破壊する。そこにはコアラを含む絶滅危惧種20種以上が暮らしている。
マウンテンゴリラも生息数が約800頭と、絶滅寸前状態にある。近年問題となっているのは、携帯電話の生産に必要なレアメタル「タンタル」の採掘だ。携帯電話の爆発的な普及と共に需要が高まり、採掘のためにアフリカのコンゴ共和国などで、ゴリラのすむ森が破壊されている上、採掘に邪魔とされたり、鉱夫たちの食料とされたりするなどゴリラが殺され続けているのだ。アフリカでは、アイアイなどのキツネザルの状況も深刻だ。最新の国際自然保護連合の報告書では、生息地であるマダガスカル島での乱開発で、キツネザル科の94%にあたる90種の絶滅が危惧される状況になっているとして、関係者に衝撃を与えた。
ジャイアントパンダも、野生のものは絶滅してしまうかもしれない。米中の共同研究チームは、このまま地球温暖化が進めば、野生パンダの約5分の1が生息する中国北西部・秦嶺山脈の、パンダの餌となる3種の笹が全滅すると予測。人間が真剣に野生生物の保護・保全に取り組まなければ、これらの動物は将来、動物園にしかいなくなってしまうかもしれないのだ。
― 人類は[絶滅期]を迎えていた!【3】 ―
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