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アマゾン熱帯林破壊で進む“種の絶滅”の危機

ニホンウナギの絶滅危惧種指定が話題になっているが、絶滅しそうなのはウナギだけではない。実は1年に4万種という、恐竜絶滅期以上の超スピードで“種の絶滅”が進んでいることが判明。人類は、史上最悪の“第6の大絶滅期”真っただ中にいたのだった!

<地球史上最悪の“第6の大絶滅期”>

 これまでの地球の歴史の中で、多数の生物種が絶滅する「大量絶滅」が何度か起きている。特に大規模なものは約9割以上の生物種が絶滅したペルム紀末(約2億5000万年前)や、恐竜の大量絶滅があった白亜紀末(約6500万年前)など、5つの「大絶滅期」と呼ばれる時代があった。これらの大絶滅期は、数万~数十万年の時間がかかり、年に0.001種が絶滅していた。ところが、現在進行中の「6度目の大絶滅」は、猛スピードで進行中。1600~1900年の絶滅スピードは1年で0.25種。それが1975年以降は1年に4万種と急激に増えている。

⇒【グラフ】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=673003

絶滅種

地球史上最悪の“第6の大絶滅期”

◆急速に森が減り、人と野生動物の対立も激化!【森林破壊】

 ワールドカップ開催の直前、ブラジルでは先住民の大規模デモが行われた。羽根飾りにフェイスペインティングという民族衣装で、鎮圧に来た警察に槍や弓矢で応戦した先住民族たち。彼らは、多額の税金をW杯に使うのではなく、教育や福祉に使うべきだと訴えた。

先住民族

デモを行う先住民族。大規模開発で先祖伝来の土地を奪われ、先住民族支援予算は大幅カット

 NPO法人「熱帯森林保護団体」代表として、過去28回ブラジルのアマゾン熱帯林に通い、先住民族への教育・医療、自立支援などの活動を続ける南研子氏は「W杯をきっかけにその裏にあるブラジルでの自然破壊や先住民族の状況について知ってほしい」と語る。

「1万5000年も前から先住民族が暮らしてきたアマゾンの熱帯林は、地球上の生物種の約半分が生息しているといわれる、『生物種の宝庫』です。ところが’70年代から現在に至るまで、凄まじい勢いで熱帯林が破壊されています。特に’04年には東京都の面積の12倍という広大な森林が破壊されました。先住民族の18部族が暮らし、私たちが支援対象地域とするシングーインディオ国立公園も、周囲の開発で陸の孤島のような状況となってしまっています」

 国際的な批判などから’08年以降は減少しているものの、昨年も東京都の2.5倍以上の森林が伐採されている。先住民たちが古来から神聖視するジャガーも絶滅に瀕し、「黄金のサル」ゴールデンライオンタマリンは生息地の9割が失われた。チャミミカマドドリなど100種近い鳥類も絶滅のリスクが高まっている。

熱帯林

大規模な伐採が進むアマゾン熱帯林。伐採により失われた森林を再生させるのは非常に困難

「アマゾンの熱帯林はあまりに生物種が多く、人間が研究し把握している種は全体の2%程度だと言われます。残りの98%は存在すら確認されないまま、森ごと消されてしまっています。森林を焼き払い、そこを牧場や大豆畑にしてしまう。そのほか、カラジャス鉄鉱山開発や、トゥクルイダム建設など、日本の開発援助や資金提供も森林を破壊し、先住民族の人々を追いやってきました。先住民族や熱帯林の危機は日本とも無関係ではないのです」(同)

― 人類は[絶滅期]を迎えていた!【1】 ―




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