更新日:2017年11月27日 19:55
カーライフ

スポーツタイプの軽自動車は“マニアックなコンビニおにぎり”だ!【自動車評論家・清水草一】

’14年は、国内新車販売台数に占める軽自動車の割合が初めて4割を突破。台数としても軽自動車は過去最高を記録するなど、売れまくっているわけですが、クルマオタクからすれば、そんなのどうでもいい話。そう思っていたら、軽自動車業界にも異変が! わかりやすく、コンビニおにぎりに例えてみました。 清水草一=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu ◆地産地消の珍品。日本だけの軽自動車はまるでコンビニおにぎりだ!  軽自動車のシェアが拡大を続けている。ついに4割超え!!と聞いても、我々クルマオタクとしてはまったくどうでもいいニュースだった。なんせ軽自動車には趣味性がゼロ!  どれもスバラシイがどれもほぼ同じで、定番コンビニおにぎりの食べ比べのようなものだったのである。コンビニの梅干しおにぎりを5社食べ比べてリポートせよ!と言われても、なかなかツライものがあろう。  が、ここにきて風向きは一変した。軽自動車にスポーツタイプが次々に現れているのだ。コンビニおにぎりに例えれば、これまでの定番に「もっちもち焼豚おこわ」みたいな変わり種が加わりつつある状況だ。  もちろんこういったマニアックなおにぎりは、最初からあったわけではない。コンビニおにぎり市場が恐ろしいほど拡大したからこそ、差別化を図るべく投入されているのである。軽スポーツもまたしかり!  順を追うと、まず昨年投入されたダイハツの新型コペン。コペンは’02年から10年にわたって販売されてきた軽スポーツの老舗だが、2年間の空白を経て新型の投入と相成った。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=844583
コペンRobe

<コペンRobe>自動車おにぎりジャンル(要するに軽自動車)に新風を吹き込んだのはオレ!

 もともとカッコ重視の電動メタルトップを持つオープンカーで、新型は断然ボディのしっかり感が増しているが、フツーの軽をベースにしているので当然前輪駆動。軽自動車はエンジンの最高出力を64馬力以下に抑えるという自主規制があるため、別にパワフルでもなく、乗るとかなりフツーである。  コンビニおにぎりで言えば、海苔の代わりに竹の皮で巻いて、ちまき風にしてみました!と言った感じか。外装の樹脂部品を着せ替えられるので、ちまき風もおこわ風もあるけど味は同じです!という感じでもある。いずれにせよ、気分は大いに変わる。  続いて登場したのがスズキのアルトターボRS。これは、もともと超軽量なアルトをターボで重武装化したモデルで、唯一の4人乗りにつき実用性はダントツだ。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=844585
アルトターボRS

<アルトターボRS>アバルト500みたいなカラーリングもやる気を感じさせる!

 車体の軽さもダントツなため、加速に関してはこれが一番という隠れた実力派でもある。中身はフツーのアルト同様の前輪駆動ながら、CVTではなくセミATのAGSのみを採用したのもシブイ。シフトチェンジの際、少しガックンとなるのが気になる向きもあろうが、やはり段付きのギアはスポーティである。  コンビニおにぎりに例えれば、定番風ながらほかと差をつけた「こだわり米の椎茸昆布」といったところか。安心して食べられる逸品だ。 ⇒【後編】「清水草一“軽のスーパーカー”S660を買う」に続く https://nikkan-spa.jp/844569 ●コペンRobe ミッションを7速CVT(179万8200円)と5MT(181万9800円)から選べるコペンRobe。着せ替えができるコペンXPLAYもあります ●アルトターボRS ミッションはMTがなくセミATのみ。MTがないことを嘆く人もいますが、アルトターボRSのAGSは、いい感じです。129万3840円~
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