更新日:2020年05月21日 21:32
カーライフ

350万円⇒600万円…中古ポルシェ911が「まさかっ!」の急騰。その謎に迫る

ポルシェ911とは、RR(リアエンジンリアドライブ)の世界的なスーパースポーツカーであります。“911”というのが車名ですが、930や964などの型式があり、カーマニアなら930と聞けば「空冷ポルシェね」と即答です。そんな空冷ポルシェ911のMT車の価格が、空前絶後の急騰中。その謎を輸入中古車評論家・伊達軍曹に聞いてみました! MJ参謀長=文 Text by Shimizu Souichi ◆姐さん、事件です。ありふれた中古の空冷ポルシェ911が急騰しています! ポルシェMJ参謀長:軍曹、空冷ポルシェの中古車相場が、大変なことになっているそうじゃないか。 伊達軍曹:さいですね。2~3年ほど前から空冷911が海の向こうでブームでして、本国ドイツでも、最新かつ性能バリバリの水冷911よりも、’98年以前の空冷ポルシェのほうがクールじゃん、シブイぜとなり、値上がりが始まったのであります。 MJ:2~3年前というと、ちょうど日本ではアベノミクスが始まった頃だな? 軍曹:仰る通りであります。海外での空冷ポルシェブームに円安が加わりまして、青い目の業者たちの「日本には安くてグッドな空冷ポルシェがたくさんありマース!」という買いが入り、特にここ最近は急騰ぶりが激しくなっております! MJ:相場としてはどの程度の水準であるか? 軍曹:代表的な例を申し上げますと、つい5~6年前なら350万円、サラリーマンでも無理すれば買えるレベルだった964カレラ2のMT車(’89~’93年製)が、現在は600万円前後に跳ね上がっております! MJ:964カレラ2と言えば、私の認識としてはどうってことないありふれたポルシェだが、それが2倍になったとは驚天動地である。 軍曹:964型だけでなく、その前の930型(’74~’89年製)、そして最後の空冷ポルシェとなった993型(’93~’98年製)も、おしなべて2倍、600万円前後であります。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=854520 MJ:空冷ポルシェのMT車ならどれでも600万円前後というのは、大変わかりやすいな! 軍曹:かつてランボルギーニ・カウンタックは、ピカピカでもボロくても全部1200万円といわれましたが、昨今の空冷ポルシェもそれに近いものがあります。押忍。 MJ:そのカウンタックは現在3000万円以上。5年前に1500万円で買って半年ほど所有していた私としては「まさかっ!」だが、空冷ポルシェオーナーも「まさかっ!」との思いであろう。 軍曹:小職も6年ほど前に964のティプトロニック(AT)を200万円で購入し1年余り乗りましたが、「まさかっ!」であります。 MJ:さすがにティプトロは相場が低いようだが、それでも今なら400万円以上するというからな。まるで別れた女が、いつのまにか女優になっていたような無念さ、お悔やみ申し上げる。 軍曹:恐縮であります。 MJ:噂では、964RSは現在2000万~3000万円か、それ以上だと言うではないか!? 軍曹:ターボやRSと言った役モノは、2~3年前まで1000万円前後で買えたものが、3~4倍に跳ね上がっております。 ⇒【後編】「国富流出はポルシェだけじゃない。古めのフェラーリも暴騰中!!」に続く https://nikkan-spa.jp/852482
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