更新日:2015年08月14日 22:06
ライフ

一歩間違えば死を招く…ネットの流行レシピ&素人レシピ

目覚めの一杯は手づくりのスムージー。半熟卵を使ったエッグベネディクトで優雅な朝食。お弁当はジャーサラダでヘルシーに。仕事の後ははやりの熟成肉を味わえるビストロへ……絵に描いたようなオシャレな食生活も、一歩間違えば死を招く!? ◆流行の調理法や素人レシピを過信するのは危険!<ネット発流行レシピ>
死を招く[オシャレな食べ物]

「冷凍」「半熟」などのギミックでついつい忘れがちになるが、夏場の卵の生食が危険なのは常識なのだ

 生卵を一度凍らせてから解凍すると濃厚な味わいになると話題の「冷凍卵」や、ポーチドエッグをマフィンにのせて、生の卵黄を使用したオランデーズソースをかけた「エッグベネディクト」などが、ネット発で話題になり、調理の手軽さもあり大ブームに。しかし、手軽に作れるからこそ、内科医の吉島聡氏は思わぬ落とし穴が潜んでいると解説する。 「いくら新鮮な卵を使っても、エッグベネディクトや冷凍卵のように生~半熟の卵を使用した料理は調理を始めてから1~2時間以内に食べないと常温放置されているのと一緒。サルモネラ菌が大量増殖し、食中毒になることがあります」  調理後の“殻”にもサルモネラ菌はついている。 「割った後にそのまま放置し、増殖した状態で他の食材に触れてしまっても、アウト。症状として最初は腸炎。免疫力のない子供・老人は全身に菌がまわる菌血症から、ひどくなれば髄膜炎などで死に至るケースも十分考えられます」 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=878974  また、最近は素人が投稿したSNSのレシピを参考に調理をする人も多いが、何でもかんでも素人レシピに頼るのは考えもの。たとえば某レシピ投稿サイトにはシメサバのレシピが600件以上投稿されているが、分量を間違えれば殺菌処理ができないシメサバのような料理を、素人レシピをもとに作るのは危険だ。 「サバやイカに寄生しているアニサキスは、新鮮であるほどに元気に生きています。長さ20㎜程度ですが、これが体内に入れば胃や腸を食い破ろうとし、大人がのたうち回るほどの激痛に襲われます。特効薬がないので内視鏡で除去するか、死滅するまで1週間程度待つしない、まさに生き地獄ですよ」  酢でシメたとしても、イカの塩辛のように強い塩をかけたとしても、アニサキスは簡単に死ぬような代物ではない。マイルドな味にしようと酢や塩の分量を素人考えで減らしたりしようものならますます危険性は高まる。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=878976 「アニサキスは加熱、または冷凍することで死滅しますが、どうしても生で食べたいのならば、寄生虫がいることが多い腹まわりを食べるのは避けたほうが無難でしょうね」  ネットの流行レシピ、素人レシピを過信すると命取りに!? <最悪の場合> 卵のサルモネラ菌による菌血症から、髄膜炎で死亡する! 【吉島聡氏】 関西医科大学付属病院、関西医科大学などを経て新宿メディカルクリニック院長。内科医の立場から健康な体を実現する生活習慣を提唱している ― 死を招く[オシャレな食べ物] ―
おすすめ記事