ちびっこ天才料理人がモテ料理を指南!?
得意料理は「トマトとめかじきのパスタ」「マトンカレー」「ヤンソンさんの誘惑」(ジャガイモと玉ねぎとアンチョビのグラタンの格好つけた呼び方)……。決して、料理が苦手なわけではない。しかし、作る料理がことごとく男ウケが悪い! そんな悩みを抱えていた記者(29歳・♀)。男性陣に調査してみたところ「アンチョビとか羊とか、味が複雑すぎてよくわからない」「やたら凝っているだけに、普段料理しなさそうな感じがする」のがマイナス査定のよう。
うるせー! 私は作りたい料理を作るんだ!と開き直って20代を空費し、いつのまにか独り身のままもういくつ寝ると30歳……。このままではいかん。誰か私に手っ取り早く男ウケする料理を教えてちょうだい! オーソドックスで、普段から料理してそうに見えて、できれば肉じゃがよりは意外性のある料理がいいな!
そんなときに出会った一冊が『こごまの舌‐料理の英才教育‐』(扶桑社刊)。テレビ番組『スター★ドラフト会議』(日本テレビ系 毎週火曜22:00~)で一躍人気になった、ちびっこ天才料理人・こごまちゃんとそのお母さんによる料理レシピ&エッセイだ。ちびっこ天才料理人というくらいだから、さぞ難しい料理教育を受けてきたのだろう……と思いきや、この本で紹介されているのは「常備菜」。マグロの角煮、ひじき煮、ホクホクかぼちゃ、蓮根のきんぴらといったオーソドックスな料理ばかり。毎日食卓に上る基本の料理=「一生もの」レシピを身につけることこそ食育の基本、というのがこごまちゃんのお母さんのこだわりなのだとか。と、まあ細かい話はおいておいて……いいんじゃないかしら、常備菜。普段から料理をしてそうに見えるし、何だかモテそう!
ということで、挑戦してみたのが「皮まで味わう蓮根のキンピラ」。キンピラなんてド直球すぎて、ちょっとインパクトに欠けるかな……と思っていたのだけれど、
★新鮮な蓮根を丁寧に洗って、皮ごと調理
★輪切りではなく縦に切ることで歯ごたえがシャキシャキ
★味付けはナンプラーでややエスニック風味
と、随所にこだわりが。千切りにした生姜と一緒に炒めて、酒、砂糖、ナンプラーで味を調えるだけと、調理方法もごくごく簡単。ナンプラーとの相性も良くて、ご飯も進みそうな一品が完成!
で、完成した一品を早速編集部に持参し、後輩E(♂)に味見させてみることに。
私「ね、おいしいでしょ?」
E「あ、そうですね、おいしいです。うん、本当においしい。シャキシャキして、生姜の香りも利いてて、いくらでもご飯が食べられそうです」
半ば強制的に食べさせられて戸惑い気味だったEだが、ひとくち食べると素直においしかったようで、評判は上々!
私「モテそう? モテそうだよね? これ作ってあげたら、男はみんな私と付き合いたいって思うよね?」
E「はあ、そうですね……。いや、でも……」
私「何? 何が“でも”なの!」
E「いや、キンピラは本当に美味しいし、こんな料理作ってくれる彼女なんて理想ですけど。先輩みたいに机の汚い人は、部屋もすごく汚そうだし、やっぱり男は付き合いたくないんじゃないかなって……」
と、後輩Eが指さす先には、うず高く資料が詰まれ、今にも雪崩を起こしそうな私の机……。まだまだ道のりは険しそうだが、胃袋さえ掴めば、男ゴコロを掴める日もそう遠くはないかも!?
【皮まで味わう蓮根のキンピラ】材料(4人分)
●皮つき蓮根(なるべく無農薬のもの)/200g
●生姜/一片 ●酢水/適量 ●油/大さじ1 ●酒/大さじ2
●ナンプラー/大さじ1.5 ●砂糖/大さじ1 ●すり白ごま/大さじ2
【つくりかた】
1:蓮根をたわしでよく洗う。
2:蓮根を5cmに縦に薄くなりすぎないように切る。生姜はせん切りにする。
3:蓮根を酢水につける。
4:油をフライパンになじませて、せん切りした生姜を入れて、香りがたったら蓮根をいれる。
5:蓮根を中火にかけて炒めながら、酒を回し入れる。しばらくして蓮根が透き通ってきたら、砂糖、ナンプラーを入れ、絡めるように炒めて水分をとばす。
6:器に盛って上から白ごまを散らす。
取材・文/マッキーナ
『こごまの舌 料理の英才教育』 「ちびっこ天才料理人」はどう育てられたのか? |
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