『大きな努力で小さな成果を』について(9)

したたかな人間にならない

鍵山秀三郎先生の書

鍵山秀三郎語録 その4

 イエローハット創業者で、「日本を美しくする会」相談役の鍵山秀三郎先生の著作『大きな努力で小さな成果を』(育鵬社)は、その骨太な内容が多くの読者の心をつかんでいる。    今回は、『大きな努力で小さな成果を』について(8)に続き、本書の中から、編集担当として心に残った言葉を選び、紹介したい。「鍵山秀三郎語録 その4」である。  これは私の仕事ではない、あなたの仕事でもない、誰の仕事でもない仕事というのが、世の中にはたくさんあります。これが実は大切なのです。どんな会社でも、組織でも、誰の仕事でもない仕事がありますが、誰かがきちんとやっている職場は、必ずよくなるのです。  しかし「これは私の仕事ではない」と言って放置してあるところは、必ずそこから悪くなっていきます。どんな職場でもそこから荒れていって、会社がおかしくなることが多い。そういうことで、誰の仕事でもない仕事こそ私の仕事というふうにとらえて取り組んでいくことが大事なのです。(第三章 人生について 「凡事徹底」より)  「セールスで三十回訪問したお客さんに、三十回とも断られたとします。そこでやめたとしたら、その三十回は無駄になりますよ。三十五回行ったら口を利いてくれるかもしれない。名刺くらいは受け取ってくれるかもしれない。その三十回を簡単にあきらめるのであれば、それは心からの努力じゃなかったということです」(第四章 日本について 「掃除が子供たちを変える」より)  簡単に結果が手に入るものは努力とは言わないのです。なかなか手に入らないことをやり続けることを努力というのです。今、一部でもてはやされている「金儲け第一主義」のような企業のやっていることは努力とは言いません。(第四章 日本について 「掃除が子供たちを変える」より)  私の過去の体験から言えば、どんな人間にも必ず良心が宿っています。だからこそ、手抜きをしたら心に悔いを残す。あのときこうしておけばよかったと、心にマイナス要因を残すことになります。悔いが残ると心は暗くなり、やがて心のすさみになっていきます。  逆に、ここまでと思っていたものにさらに手を加えると、やっぱりやってよかったという満足感を持てます。実はそれが、人を成長させていくのです。(第四章 日本について 「飯の糧にならないことは、心の糧になっていく」より)  私が努力には無駄がないというと、九十九パーセントの人が「そんな馬鹿な、世の中そんな甘くはないよ」と言います。努力するよりも要領よく立ち回ったほうが、手を抜いてでも手っ取り早くやったほうが勝ちだという人も少なくありません。  ところが、努力に無駄はないというのは本当なのです。自分が期待した形になって戻ってこないから一見無駄のように感じますが、必ずそれは形を変えて戻ってくるのです。(第四章 日本について 「飯の糧にならないことは、心の糧になっていく」より) (文責:育鵬社編集部O)
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