更新日:2022年08月22日 02:35

結婚したければ、断固マニュアル車を選ぶべきだ【後編】

国産車、輸入車問わず、国内で販売される新車からMTの設定が激減し、ATだらけになって久しいですが、時代の流れだからとラクなほうに流れてもいいんでしょうか?日本の若者に奮起を促すため、AT車全盛の現代で3%のMT車所有者であることの意味を語ってみました MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu 【前編】はこちら⇒https://nikkan-spa.jp/128637  では、マニュアル車ではどんな車種がオススメか?  現在、国産車はほとんどがATになっていて、マニュアルを選べる車種自体が少ないのだが、お安いところでは、マツダ・デミオ13Cに5速マニュアルがあり(115万円)、これは非常にイイ。トヨタiQの6速マニュアル(165万円~)も、キビキビ走ってGOODである。  そしてこのたび、スズキからマニュアル車の決定版が登場した。スイフトスポーツである。  先代のスイフトスポーツは、数少ないエリート層であるところのモータースポーツ愛好者比率が非常に高く、販売台数の約7割をマニュアル車が占めるという、エリートのためのクルマだった。  そして今回の新型は、足回りがヨーロッパ向けと同じ本格的なハイスピード仕様になり、エンジンの馬力も上がって、走りはさらにグレードアップ。箱根のワインディングを爽快に駆け抜ければ、心はエリート的な陶酔感で満たされる。  ATが最新型のパドルシフト付きCVTに進化したため、先代よりはAT車比率が高まるだろうが、それでも5割以上はマニュアル車が売れるだろう。スバラシイぜ!  実は輸入車でも、マニュアル車に狙いを絞って、躍進を続けているブランドがある。ルノーだ。  ルノーは一昨年から、積極的にマニアックなマニュアル車を日本に導入している。時代に逆行するかのようなこの策は大当たりし、2年前に比べると、販売台数はなんと7割増! 今や完全にエリート御用達のブランドとなった。昨年は、売れたクルマの4割強がマニュアル車だったというから恐れ入る。  たとえばこのメガーヌRS。設定からして潔く6速マニュアルのみ。250馬力を誇るターボエンジンは、ボンクラには到底御せない暴力的な加速を見せる。発進も難しく、フェラーリオーナーの私でさえ、4発もエンストをブッこいてしまった。まさにエリート中のエリートだ。  ボンクラ諸君がぬくぬくとATに乗っている間に、我々エリートはマニュアル車で鍛錬を続け、さらなる高みを目指すからそのつもりで。 【結論】 ラクなほう、ラクなほうへと流れるから、ボンクラはボンクラのままなのだ。 自分を鍛えよ! 3%の選ばれし者となれ! さすれば結婚もできるはず。 根性見せてマニュアル車を買え!ボンクラ諸君の奮起を待つ
スズキ スイフトスポーツとルノー メガーヌRS

後ろを走るメガーヌRSは、250馬力のエンジンに6速MTで385万円。10・15モードはリッター11.8km。ガソリンスタンドやサービスエリアでクルマ好きの質問攻めにあいました

スイフト1.6スポーツ。136馬力のエンジンに6速MTの組み合わせで168万円、CVTの組み合わせで174万8250円。10.15モードは、それぞれリッター15.6km(MT)と16km(CVT) トランクスペースは上下2段に分かれているが広くはない。5人乗りとはいえ男5人乗車時の後席は、よく言えば学生気分を味わえるといったところ(実際に試しました)
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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