結婚したければ、断固マニュアル車を選ぶべきだ【後編】
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
国産車、輸入車問わず、国内で販売される新車からMTの設定が激減し、ATだらけになって久しいですが、時代の流れだからとラクなほうに流れてもいいんでしょうか?日本の若者に奮起を促すため、AT車全盛の現代で3%のMT車所有者であることの意味を語ってみました
MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu
【前編】はこちら⇒https://nikkan-spa.jp/128637
では、マニュアル車ではどんな車種がオススメか?
現在、国産車はほとんどがATになっていて、マニュアルを選べる車種自体が少ないのだが、お安いところでは、マツダ・デミオ13Cに5速マニュアルがあり(115万円)、これは非常にイイ。トヨタiQの6速マニュアル(165万円~)も、キビキビ走ってGOODである。
そしてこのたび、スズキからマニュアル車の決定版が登場した。スイフトスポーツである。
先代のスイフトスポーツは、数少ないエリート層であるところのモータースポーツ愛好者比率が非常に高く、販売台数の約7割をマニュアル車が占めるという、エリートのためのクルマだった。
そして今回の新型は、足回りがヨーロッパ向けと同じ本格的なハイスピード仕様になり、エンジンの馬力も上がって、走りはさらにグレードアップ。箱根のワインディングを爽快に駆け抜ければ、心はエリート的な陶酔感で満たされる。
ATが最新型のパドルシフト付きCVTに進化したため、先代よりはAT車比率が高まるだろうが、それでも5割以上はマニュアル車が売れるだろう。スバラシイぜ!
実は輸入車でも、マニュアル車に狙いを絞って、躍進を続けているブランドがある。ルノーだ。
ルノーは一昨年から、積極的にマニアックなマニュアル車を日本に導入している。時代に逆行するかのようなこの策は大当たりし、2年前に比べると、販売台数はなんと7割増! 今や完全にエリート御用達のブランドとなった。昨年は、売れたクルマの4割強がマニュアル車だったというから恐れ入る。
たとえばこのメガーヌRS。設定からして潔く6速マニュアルのみ。250馬力を誇るターボエンジンは、ボンクラには到底御せない暴力的な加速を見せる。発進も難しく、フェラーリオーナーの私でさえ、4発もエンストをブッこいてしまった。まさにエリート中のエリートだ。
ボンクラ諸君がぬくぬくとATに乗っている間に、我々エリートはマニュアル車で鍛錬を続け、さらなる高みを目指すからそのつもりで。
【結論】
ラクなほう、ラクなほうへと流れるから、ボンクラはボンクラのままなのだ。
自分を鍛えよ! 3%の選ばれし者となれ! さすれば結婚もできるはず。
根性見せてマニュアル車を買え!ボンクラ諸君の奮起を待つ
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