杉作J太郎氏と行く! 北関東「自販機」を巡る旅
自販機大国ニッポンでは街中のみならず、山奥の僻地でもそれに出合うことができる。マニアに再評価されるレトロ系自販機から注目の災害対策型やタッチパネル式の最先端自販機まで「深遠なる自販機の世界」へようこそ!
◆杉作J太郎氏と行く! 北関東「自販機」偏愛紀行
「クルマの運転が好きで、無人でお湯を入れられる自販機のカップラーメンを食べるのが好き」という杉作J太郎氏とともに、いざ、自販機の宝庫、北関東のオートパーラーを巡る旅へ!
都内から目的地へ向かう車中では、「昔の映画館にはエロ写真の自販機がありましてね。『下から手を突っ込んだら取れるんじゃないか』と試してみたら、1枚落ちてきたんです! 僕の生涯唯一の盗みですよ!」と趣旨とは違う自販機話に終始していた杉作氏。街道沿いの景色の淋しさが増し「『トラック野郎』でもこんな場所にドライブインが……」と話していると最初の目的地に到着!
●1軒目:鉄剣タロー
レトロな自販機とゲーム機が並び、食べ残しのうどんがポツンと置かれた無人の空間に、「何ですかココは! 幽霊船ですか!?」と杉作氏は大興奮。そこに旅の行程を考えてくれた変わり種自販機紹介サイト「山田屋」管理人のnom氏も登場。
「こんな古い自販機がよく今も動いてますね!」と杉作氏が感動を伝えると、「30年以上前のものですからね。お店の方が丁寧に手入れしている証拠です」とnom氏。実際にうどんを買ってみると、出てきた商品は驚くほどアツアツ!
「温かい食べ物を機械が食べさせてくれるなんて、夢の世界みたいじゃないですか!」(杉作氏)と感動しながら試食へ。「かき揚げが大きすぎて、下の麺が見えませんね! やや薄味ですが、エビも入ってますし、300円でこれなら満足です」(同)と高評価。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=584981
「自販機の食べ物は味もパッケージも店ごとに違います。お店の雰囲気も含めて個性を楽しんでくださいね」とnom氏に助言をもらって別れ、2軒目の店へ出発した。
<オートレストラン鉄剣タロー(埼玉県行田市)>
「最近は映画『TOKYO TRIBE』のロケにも使われました」(レトロ系自販機を紹介するサイト「懐かし自販機」管理人のUSK氏)。「うどん・そば(300円)、ハンバーガー(220円)、トースト(220円)が揃う埼玉唯一の店」(変わり種自販機紹介サイト「山田屋」管理人のnom氏)という有名店。杉作氏のお気に入りは「ワサビの味がしますよ!」と思わず声を上げたハムチーズトースト(実際はワサビではなくマスタード入り)
●2軒目:GAME COSMOS
「出来上がりの時間がカウントダウンされて光るのもよかったですねぇ。人間の温もりを感じましたよ! 今はメカみたいに冷酷な人間ばかりの世界に、逆に冷たい機械のほうが……」と現代文明論を展開していると、次の店に到着。
チーズトーストを食べた杉作氏は「ここはパンが分厚いし、中の具材も鉄剣タローとは違う。やっぱり一軒一軒手作りなんですねぇ」とまた感心した様子。
そしてこの店が近々閉店することを知ると、「あの自販機を東京のスナックが買い取ったら儲けられるんじゃないですか!? でも場所が替わったら感動も薄まるし、ハイテクな機械ばかりの東京じゃ、この自販機もつらい目に遭いますかねぇ。『俺たちを見せ物にするな! 街に返してくれ!』『帰ったとしてもあの店はもうないんだよ!』みたいに」と妄想は広がるばかり……。
⇒【次回】3軒目に続く https://nikkan-spa.jp/573637
<GAME COSMOS(埼玉県長瀞町)>
※1月31日で閉店
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=574016
創業46年の店だったが1月31日で閉店。「近くの製麺所のおいしい麺を使っています」(nom氏)という、うどん・そば(250円)は、「スープの味がしっかりしていて麺もおいしかった」と杉作氏。素朴な味のハムチーズトースト(200円)など、残念ながらもう食べることができなくなった
【nom氏】
高校時代にグーテンバーガーを探す旅をして以来の自販機マニアで、メディアにも自販機研究家として登場。『ノッポさんと行く昭和のスキマ探訪』では自販機編を監修。サイト「山田屋」 http://www3.famille.ne.jp/~nom/
【USK氏】
懐かし系自販機を訪問し、サイト「懐かし自販機」http://jihanki.michikusa.jp/ にて詳細を掲載。’07年に偶然ハンバーガー自販機を発見、その虜に。世界中を旅するギタリストで、本業はマルチクリエイター
― [自販機]偏愛(ラブ)紀行をしてみた【6】 ―
『ノッポさんと行く昭和のスキマ探訪 自販機編』 “ノッポさん”こと高見のっぽをナレーターに迎え、昭和生まれの懐かしくて珍しい物を紹介していくシリーズ |
この特集の前回記事
ハッシュタグ