自販機を擬人化したマンガ「戸部さん」って?
『艦隊これくしょん』などのようにさまざまなものが擬人化される昨今、自販機を擬人化した漫画も。それが『自動販売機 戸部さん』だ。
「ボタンを押して商品が出てくる動きを、キャラに置き換えたら面白いと思ったんです。実は『何か響きがいいから』とタイトルを付けたのが先で、自販機に興味をもったのは後なんですけど(笑)」
そう話すのは作者のルーツ氏。連載を始めて気づいたのは?
「商品やボタン、表面のデザインなどをきちんと描き込まないと、自販機はただの四角いハコに見えてしまう。街の雰囲気や時代でデザインも違うし、想像以上に情報量が多い機械だと関心しました」
口からジュースを吐き出す主人公・戸部さんほか、作中には個性的な自販機キャラが登場。サラ金のATMの女のコが「人を破滅させるのはもう嫌だっ!」と叫べば、撤去目前の自販機がその目で見てきた街の変化を振り返ったりと、背負ったストーリーも多種多様だ。
「雑誌廃刊に伴い連載も終了したんですが、手で入場者を静止する厳格な男性キャラの自動改札機とか、首からカメラを下げた女のコキャラのプリクラとかも描いてみたかったです」
【ルーツ氏】
漫画家、漫画原作者。著書に『自動販売機 戸部さん』(アスキー・メディアワークス・全1巻)ほか、現在も連載中の『てーきゅう』(原作)、『うわばきっず』(作画)がある
― [自販機]偏愛(ラブ)紀行をしてみた【5】 ―
『自動販売機 戸部さん』 ふつうの女子大生・村蟹ハルキの家に現れた戸部さんは自称・自動販売機。見た目は少女。でもお金を入れるとジュースが出たりします。 |
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