貴金属販売店が「純金自販機」を設置する理由
自販機大国ニッポンでは街中のみならず、山奥の僻地でもそれに出合うことができる。マニアに再評価されるレトロ系自販機から注目の災害対策型やタッチパネル式の最先端自販機まで「深遠なる自販機の世界」へようこそ!
◆便利&珍アイテム自販機【後編】
売られているのはもちろん食品だけではない。ほかにも一風変わったアイテムを購入できる自販機がたくさんあるのだ。
とてつもなく“高価”なものを売る自販機もある。貴金属販売のスペースインターナショナルが店舗に設置している純金自販機だ。購入できるのは、純金1gをはじめ、カナダのメイプルリーフ金貨やオーストラリアのカンガルー金貨などなど。いずれも純度99.99%の紛れもない純金だ。
「海外では、資金運用のひとつとして金の購入は一般的なことです。でも、対面だと買いづらいと遠慮される方もおり、少しでも購入しやすいようにと純金の自販機を作りました」(同社代表取締役・六川牧志氏)
前回(https://nikkan-spa.jp/573633)から紹介してきた自販機たちは、ここ数年のうちに登場したもの。
「前に立つとおすすめ商品を案内してくれるJRのハイテク飲料自販機もこの一種と言える。これからはこのような新しいサービスを提供してくれる自販機が増えていきそうです」(変わり種自販機紹介サイト「山田屋」管理人のnom氏)
コンビニの隆盛で自販機の台数自体は減少傾向だが、まだまだ新手の“変わり種”の登場は期待できそうだ。
●純金(東京)
購入した純金は保証書付き。価格は相場に合わせて毎日変動する。取材時には1/20オンスで約1万円だった
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/573634/bkr_140128_15
<自販機の歩み>そもそも自販機はいつ誕生し、どう変遷していったのか?
紀元前3世紀:エジプトの科学者ヘロンが聖水自販機を考案
1868:俵屋高七が現存する日本最古の自販機「切手はがき自販機」を制作
1925:国鉄が入場券自販機を導入
1958:ガム自販機(ハリスガム)が登場
1961:噴水型ジュース自販機が登場
1962:日本コカ・コーラがビン自販機の展開を開始、カップ式インスタントコーヒー自販機の展開を開始
1967:缶飲料自販機が登場
1969:酒自販機が登場
1970:ビール自販機が登場、普及台数100万台を突破
1971:電子レンジ付きハンバーガー自販機が登場
1972:ホットorコールド缶自販機が登場、カップラーメン自販機が登場、缶コーヒーが登場
1974:アイスクリーム自販機が登場
1976:ホット&コールド缶・ビン自販機
1984:普及台数500万台を突破
1991:第1次飲料自販機消費電力量低減計画スタート
1996:第1次飲料自販機消費電力量低減目標達成、第2次飲料自販機消費電力量低減計画スタート
1997:小型PETボトル自販機が登場
2001:第2次飲料自販機消費電力量低減目標達成
2005:自販機に住所表示ステッカー貼付を開始
2007:電子マネー対応自販機が本格化
2008:たばこ自販機に成人識別機能taspoを搭載
2012:ノンフロン、低GWP冷媒自販機が急速に普及
2013:飲料自販機メーカー各社が省エネ法特定機器目標値を達成
【nom氏】
高校時代にグーテンバーガーを探す旅をして以来の自販機マニアで、メディアにも自販機研究家として登場。『ノッポさんと行く昭和のスキマ探訪』では自販機編を監修
― [自販機]偏愛(ラブ)紀行をしてみた【4】 ―
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