更新日:2022年06月23日 14:29
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「蕎麦は庶民の食べ物」の精神を受け継ぐ『本家尾張屋』――何百年も変わらない老舗の“こだわり”

日本は世界一の“老舗大国”だという。その中でも特に古い、500年以上の歴史を持つ「超・老舗企業」を紹介。その持続可能な経営の秘密とは!?

「蕎麦は庶民の食べ物」の精神を受け継ぐ『本家尾張屋』 ~(京都市中京区)1465(寛正6)年創業~

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本家尾張屋

9月18日、京都市内に期間限定でカフェをオープン。蕎麦の実や蕎麦粉を使ったスイーツなどが食べられる

 応仁の乱の2年前の1465年、尾張国(愛知県)から京都に来て菓子屋として商いを始めたのが、蕎麦の老舗「尾張屋」の創業者だ。  蕎麦屋を始めたのは1700年頃。京都の禅寺で蕎麦切りが盛んに食べられるようになったのがきっかけ。寺でまかないきれなくなった蕎麦づくりを、「練る・伸ばす・切る」技術を持っていた菓子屋に頼むようになったことが始まりだという。優秀な職人を抱えていた尾張屋は、多くの寺や御所などに蕎麦を納めるようになる。
本家尾張屋

14代当主が考案した名物の宝来そば

 昭和期になると尾張屋では、いち早く蕎麦の機械打ちを取り入れた。その理由を16代目当主の稲岡亜理子社長はこう語る。 「老舗だからといって、敷居を高くしてはいけない。『蕎麦は庶民の食べ物』という考えが、尾張屋の基本。できるだけ値段を抑えて、日常的に多くの人に食べてほしい。でも、素材には手を抜きません。利尻昆布や宗田鰹を使った『だし』づくりや音威子府(北海道)産の最高水準の蕎麦粉、そして美味しい地下水……。こうしたこだわりは何百年も変わりません。ぜひ京都の蕎麦文化の歴史の奥深さを味わってほしいと思います」
本家尾張屋

本店の建物は、歴史を感じる明治初期の木造建築。一見、敷居の高そうな店に見えるが、せいろそば864円、そば白玉ぜんざい540円、そば餅5個550円など、意外とリーズナブル

【本家尾張屋 本店】
京都市中京区車屋町通二条下る 
電:075-231-3446
http://honke-owariya.co.jp/
営:11:00~19:00(菓子販売9:00~)ほか四条店、高島屋店など市内に支店あり。錦富小路店のカフェは’16年3月27日までの期間限定 ― 創業500年以上の日本企業 ―
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