シエンタ vs 308GTi。退屈さ世界一のトヨタデザインがプジョーに大勝利
が、試乗してみると、今ひとつ魂が燃えなかった。エンジンのセッティングが微妙におとなしい。速さは十分だが、エンジンがビンビン吹けるシャープさがもう一歩足りないし、サウンドもやや物足りない。乗り心地はフランス車らしくしなやかで、フツーに快適にも乗れるのはいいが、エンジンはもっと過激にレーシィに仕上げて、ゴルフRを打ち負かして欲しかった。
もうひとつ残念なことがある。近年のプジョーはデザインがまったく中庸で、フランス車らしい一歩先を行くセンスが影を潜めている。この308はその典型。三菱車と言われても信じてしまいそうだ。姉妹ブランドであるシトロエンのデザインは頑張っているが、プジョーはまったく不振。喝である。
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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