シエンタ vs 308GTi。退屈さ世界一のトヨタデザインがプジョーに大勝利
私はプジョーに喝を入れるため、納車されたばかりの我が新鋭輸送機、トヨタ・シエンタで会場に乗りつけた。かつてトヨタデザインは退屈さ世界一、プジョーと戦うなど夢にも考えられなかったが、最近は違う。このシエンタのデザインや鮮やかな黄色いボディカラーは実にアバンギャルド。プジョーを上回っているじゃないか!! 喝!! 激安中古ラテン車同好会の面々も、それを認めた。
「シエンタのほうがデザイン的に攻めていますね」(安ド二等兵・アルファ166オーナー)
「正直、シエンタがフランス車でプジョー308が国産車みたいです!」(担当K・アルファ147オーナー)
この状況をプジョー・シトロエン・ジャポンはどう考えているのか。私は愛機の黄色いシエンタを広報部員に見せ、感想を求めてみた。
「ちょっと上から目線ですけど、このデザインはすごく頑張っておられると思います。楽しい生活が予感されますね」(プジョー担当)
「この頬髯みたいな意匠、シトロエンのDSブランドっぽいなと思っていましたけど、実は間もなく本国でマイナーチェンジするDS3のグリルが、まるでシエンタみたいになるんです……」(シトロエン担当)
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1084844
げっ、ホントだ! こりゃまるでシエンタ! もともとシエンタの顔は、シトロエンC4カクタスやDS5へのオマージュと思われたが、今度は逆にシトロエンがシエンタの後を追うのか!
うーむ、これはトヨタデザインがフランスを征服した歴史的瞬間と言ってもよかろう。プジョー・シトロエンの奮起を望む。
【結論】
マニア的には270馬力の左ハンドルMTは魅力。7年後に100万円台なら、かなり有力な候補に浮上しそう。ちなみにフツーの308(1.2リッターターボ+6速AT、279万円~)もフンワリした癒しの乗り味が良しである1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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