沈黙を守るホーガンと旧友たちの証言――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第119回
ビンス・マクマホンは、WWEの新スローガンとして“ドラッグ・フリー・スポーツ・エンターテインメント”なるキャッチコピーをひねり出した。
WWEの“ステロイド疑惑”がテレビのタブロイド・メディア、日本でいうとちょうど平日の午後のワイドショー番組の定番アイテムに化けたのは1991年11月から1992年春にかけての数カ月間だった。
前年6月の“ステロイド裁判”はジョージ・ザホリアン医師の有罪判決でひとまず終止符が打たれたが、ザホリアン医師からステロイドを購入したとされるビンス、ハルク・ホーガンのふたりに対してはマスメディアの“審判”が待っていた。
人気トークショー“エンターテインメント・トゥナイト”(CBS)がWWEの“ステロイド疑惑”を大々的に報じると、“インサイド・エディション”(シンディケーション番組)、“ア・カレント・アフェア”(FOX系シンディケーション番組)といった視聴率をかせげるゴジップ系ワイドショーがこれにつづいた。
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