ホーガンVSフレアー実現――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第116回
リック・フレアーは、WCWが保有するウェーバー期間(解雇または退団後に発生する優先交渉権)の満了を待ち、1991年9月2日にWWEと3年契約を結んだ。
ビンス・マクマホンとフレアーはそれ以前にも非公式のミーティングをおこなっていたが、タンパリング=事前交渉を理由にWCWが訴訟を起こす可能性があったため、そのネゴシエーションには“昼食会”というコードネームが用いられた。
フレアーがWWEのリングに初めて登場したのは、正式契約からちょうど1週間後の9月9日、カナダ・オンタリオ州オタワで開催されたTVテーピングだった。フレアーはマーク・トーマスという無名の選手を相手にTVマッチをおこなったあと、番組のカラー・コメンテーターとして実況ブースに座っていたロディ・パイパーにいきなり襲いかかった。
WWEはフレアーにふたつのプログラミングを用意していた。ひとつはNWAクロケット・プロ在籍時代からのライバルであるパイパーとの因縁ドラマ、もうひとつは、いうまでもなくハルク・ホーガンとの“世紀の一戦”だった。
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