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サベージがフレアー下しWWE世界王者!――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第124回

 フレアー対サベージのタイトルマッチが中締めの第5試合で、ホーガン対セッド・ジャスティスのノンタイトルのシングルマッチが大トリの第9試合というレイアウトにホーガンとフレアーの微妙な“番付”のちがいがディスプレイされていた。“レッスルマニア8”のテーマはあくまでもホーガンの“引退ドラマ”だった。  ワンポイント・リリーフに起用されたサベージは、タイツをつかんでの“反則エビ固め”というヒール・テイストの小技でフレアーからフォール勝ちをスコアしてWWE世界王座奪取に成功。試合終了後は、敗者フレアーがサベージのセコンドのエリザベスの唇を奪い、これに怒ったサベージがフレアーと番外戦の大乱闘を演じるというオマケも用意されていた。  サベージとフレアーの因縁ドラマは、ポスト“レッスルマニア”路線の全米サーキットの定番メインイベントとしての役割を担っていた。  ビンスは“ホーガン不在”のWWEの新しい主役候補をジャスティス、アンダーテイカー、マイケルズ、ブレット・ハート、ブリティッシュ・ブルドッグ(デイビーボーイ・スミス)の5選手に絞り込んでいたが、いずれもメインイベンターとしての商品価値はまだまだ未知数だった。  この5人のなかでビンスがとくに期待をかけていたのが“公称”身長6フィート9インチ(約2メートル5センチ)、体重300ポンド(約136キロ)のジャスティスだったとされる。“レッスルマニア8”のクライマックスはホーガンからジャスティスへの主役交代シーンになるはずだったが、ホーガンは“引退”を望んではいなかった。(つづく)
斎藤文彦

斎藤文彦

※この連載は月~金で毎日更新されます 文/斎藤文彦 イラスト/おはつ ※斎藤文彦さんへの質問メールは、こちら(https://nikkan-spa.jp/inquiry)に! 件名に「フミ斎藤のプロレス講座」と書いたうえで、お送りください。
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