ビンス無罪“ステロイド裁判”エピソード04=マクデビット弁護士の反撃――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第157回
マクデビット弁護士は、ザホリアン医師の証言に攻撃を仕掛けた。
「あなたは先ほど98、99パーセントのプロレスラーがステロイドを使用している、と証言しましたが、これはWWEのレスラーという意味ですか。それとも、あなたの顧客=レスラーの99パーセントがという意味?」
「WWE所属レスラーの98、99パーセントが(ステロイドを使用している)という意味です」
「あなたが定期的にステロイドを売っていたデビッド・シュルツ、エディ・ギルバート、ブライアン・ブレアーらはWWE所属ではないでしょ」
「それでは、(WWE所属選手の)80パーセントくらいでしょうか」
「また偽証罪に問われますよ」
マクデビット弁護士は、WWWF-WWEとザホリアン医師の関係についてもういちど問いただした。
「あなたはWWWF-WWEのエグゼクティブやエージェント、つまりビンス・マクマホン・シニア、ゴリラ・モンスーン、フィル・ザッコー(旧経営陣の3名)、ビンス・マクマホン、アーノルド・スコーランらから『レスラーにステロイドを売りなさい』または『選手の体を(ステロイドで)大きくしてください』と依頼されたことはありますか?」
「ありません」
「あなたが試合会場の仮設医務室で選手たちにステロイドを売っていたとき、WWEのエグゼクティブがその部屋に同席していたことは?」
「ありません」
「あなたが選手たちにステロイドを販売していたことに関して、タイタン・スポーツ社からあなたにボーナスなどが支払われたことは?」
「いちどもありません」
「ステロイドの処方はあなたにとってはビジネスだった。あなたとタイタン・スポーツ社がステロイドの販売で利益を分け合ったことは?」
「いちどもありません」
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