更新日:2017年05月31日 15:50
エンタメ

SKE48柴田阿弥ラストインタビュー「私のお手本は高橋愛さんでした」

――そういうところで、ブラックなあやちゃんを出すということがネタにも。 柴田:そうなんです。すごい意外と思われるんですけど、笑ってもらうのとか好きなんで。 ――柴田さんがMCをしてる時っておもしろいかったイメージですよ。 柴田:本当ですか? でも、失敗するときもいっぱいあるしウケなかった時とかってすごいですよ。公演の時とか、裏で(酒井)萌衣に「ダメだ今日は。ダメだ私は。世界で一番面白くない」とかずっと言ってて、曲が始まると普通に出て行くみたいなことをよくやってました。 ――しゃべりに自信がなかったんですか? 柴田:いや、私のしゃべりが嫌いっていう人もいっぱいいるんですけど、自分の中ではSKE48の中で誰にも負けないって思っていたんです。もちろん“自分の中で”ですよ。根拠のない自信ってやつです。でもだからこそ、そこで失敗するのだけは許せなくてめっちゃ落ち込んでました。逆に自信がなかったダンスとか歌とかは苦手って分かってたから競ってなかったんです。でも、自信のあるところで負けるのとか失敗するのだけは、ちょっと許せなくて……。 ――もともと負けず嫌いの方なんですね。 柴田:んー、そうっぽいです。思ったことなかったんですけどね、SKE48に入るまで。 ――本当ですか!? 柴田:本当です(笑) ――めっちゃバチバチしてましたよ。 柴田:自分がこんなに負けず嫌いなんて思わなかった。 ――パフォーマンスでも負けない、って「逆上がり」公演あたりの柴田さんは特に思っていると感じてたんですが……。 柴田:「逆上がり」の時が一番尖っていたんです。ほんとに負けないように、って思ってました。誰よりもお客さんの目をひくとか、一番声援が大きくないと嫌だとか、私が今日の中で一番好きになってもらうんだとか思っていましたね。これは今でも思ってるんですけど(笑)。当時、一番自分が踊るのが下手だったのでダンスじゃ勝てないなって思ったし、気持ちとか、表情とか、めっちゃ研究してました。ずっとお風呂でモーニング娘。さんのDVD見たりして。 ――そこではモー娘。を見てたんですね。 柴田:そうです。高橋愛さんでした、あの当時の私のお手本は。 ――へー、いわゆるプラチナ期のものですか。 柴田:そうです。ちょうどプラチナ期のやつを全部見てました。大好きなんですよ、高橋愛さん。だから、なるほどこういう時はこういう表情だとか。ずっと勉強してましたね、あの当時。 ――そうなんですね。 柴田:そうです。めっちゃいい教材ですよね、本当に神だと思う。私、今でも見ますもん、すごいと思って。「逆上がり」の時は本当に高橋愛さん、特に「泣いちゃうかも」とかはもう5パターンくらい動画を見比べたんです。「逆上がり」公演には悲しい曲もあったんですが、高橋さんの表情を真似したりとか。かわいい曲は、当時みるきー(渡辺美優紀)が注目されてたから、「わるきー」も結構参考にしました。 ――研究熱心だったんですね。 柴田:そこだけはちゃんとしていたかもしれませんね。でも本当に協調性がなかったから、メンバー、特に同期には迷惑をかけました(笑)。ごめんねって今は思います。 ――結局、みんなとは仲良くなれました? 柴田:なりましたね。本当に。みんなも丸くなったし。 ――柴田さんって、なんかうまい具合にいい喧嘩ができる相手みたいのがいたじゃないですか、こあみさんとか。それってグループにいた身としてどう思います。自分の中で必要なことだったと思います? ライバルがいたというか。 柴田:ライバルは必要だったと思います、私、昔から6年間、ずっとライバルだと思ってた人がいました。日々変わっていったけど。 ――じゃあ、自分の中で競う相手がいることで伸びたって思います? 柴田:うん、本当にそう思います。負けたくないっていう気持ち、やっぱりライバルがいる方が私はいいんだなって。ここ数年は、私のやりたいしゃべる仕事でライバルを探すならここじゃないなって思ったので卒業を考えていた部分も正直あります。 ――戦う相手を探しにいくじゃないけど。 柴田:SKE48のこと以外に目が行き始めて、なんか冷めたように見えるんだろうなって思っちゃって。だから、もう次に行かなきゃいけないなって思いました。 ――実際どうですか、これから1人になりますけど。 柴田:もともとタレント志望だったんですけど、キャスターとかリポーターの仕事もしたいと思ってます。温泉ソムリエの資格を取って、温泉ロケもいっぱいさせてもらったらキャスターとかリポーターもやりたいって思ってしまって。実はキャスター願望があった時期もあったんです。だから、そういった仕事をできたらとは思ってます。 ――ニュースとかも好きでしたもんね。 柴田:そうなんです。大好きなんです、本当に。報道現場とかもやりたいし「はいこちら、読売巨人軍のキャンプ地です」とかもやりたい(笑)。野球も大好きだし、オールジャンル挑戦してみたい。初めて夢を見つけた感じなんです。私、小さい頃から夢がなくて。中学受験して、私立だったから大学までの道があって、25歳くらいで結婚するのかなって思ったら人生が見えた気がして。でも、これじゃいかんなって思って受けたのがSKE48だったんです。 ――何かを変えようと。 柴田:これでいいのかなみたいに思ったんでしょうね。私、趣味もなくて、部活も真剣にやったことなかったから、なんにも熱中したことがなくて。でも弟はずっと野球をやってて、それが生きがいみたいだった。それを見てすごいなって思ってたんです。だからSKE48に熱中して夢も出来て今がある。だからSKE48に入って本当に良かったと思います。私のすべてでした。 ――すごく濃い6年間になったと。 柴田:終わってみると早かったみたいに言われるけど、全然早くなかったです。紆余曲折あったし長かった。 ――そうなんですね。あと結構卒業する時は大体いろんなメンバーが聞かれてるんですけども……さあ恋愛どうしましょう。 柴田:あー、恋愛ですか。いやぁ全然考えてなくて。とにかく早く売れたいし新しくいく事務所の戦力になりたい。だから全然恋愛は考えてない。人生のオプションですらないくらい。まだ頭にないです。結婚願望もない。 ――まずは仕事をちゃんとしてからと。突き詰め出すと柴田さんはあんまり他には気持ちがいかなそうですしね。 柴田:そうなんです、だからファンの方からも恋愛するのとか聞かれませんでした。恋愛について言われたら、なんて返そうかなって考えてたんですけど聞かれなくて。多分、辞めても恋愛すると思われてないんです。逆に悲しいですよね。ひやひやさせたかったけど、なんもないものはしょうがないですもん。でも本当に売れたいと思ってるので仕事を頑張ります。 ――しばらくは仕事一筋だと。 柴田:本当に楽しみです。卒業前って、仕事も一回無くなるかなとか、不安になるのかなみたいに思ったら、拍子抜けするくらいそういうのがなくて。今はワクワクしかしなくて、違うこともできるし、自分の好きなことをできるのが本当に楽しみ。 ――では、SPA!に対する思いとか最後に聞いてもいいですか? 柴田:SPA!でグラビアやらせていただいたじゃないですか、表紙で珠理奈さんと亜香里さんと私で。家族とかもすごい喜んでくれて嬉しかったです。珠理奈さんと仕事をしたのも、昔の私じゃ考えられなかったなって思って、結構感動でした。あと、これはリップサービスとかじゃなくて、私、SPA!を読むの大好きだったんです。巨大ネズミが渋谷で大量発生した記事とか、孤独死する老人、将来貯金がなくて困る人の特徴はこれだみたいなのを読むのが。あっ、中国の危ない食品とかも好きでしたね。だから事務所にあるSPA!を頻繁に読んでました。 ――もともと本を読むのも好きでしたもんね。 柴田:なんか情報収集するのが好きなのと、ゴシップとかも好きみたいです(笑)。 ――また違った切り口で今後もお付き合いできたらいいですね。 柴田:そうなったら嬉しいです。これからもよろしくお願いします。  新たなフィールドで活躍し、SPA!ともいい関係が続くことをこちらも期待しております。 ⇒【写真】はコチラ(卒業感謝祭や卒業公演の様子)
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取材・文/ヤスオ 写真提供/AKS
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